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2001 年度 実績報告書

胃腫瘍における染色体22q領域の遺伝子変化の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11670225
研究機関東京大学

研究代表者

鄭 子文  東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (90285768)

研究分担者 深山 正久  東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70281293)
キーワード胃癌 / p300 / 22q
研究概要

これまで、我々は胃の非上皮性潰瘍の代表である。Gasgtrointestinal stromal tumor (GIST)における22q遺伝子領域の研究を進め、この領域に位置するNF2遺伝子の変化が密接に関係している結果を得て、発表した。(Jpn. J. Cancer Research, 91, 1241-1249)今年度は胃癌について22q領域に存在するp300遺伝子の変化について調べた。
胃癌手術検体80例を用いて、染色体22q13に位置するp300遺伝子の変化について検討した。15カ所のミクロサテライト領域に対するプライマーを用い、遺伝子欠失を検討した。分化型34例中21例、未分化型46例中30例に遺伝子欠失を認めたが、両者の頻度に有意な差は認められなかった。しかし、分化型において進行癌とリンパ節転移例に有意に多く認められた。RT-PCR-SSCP法による検討では、p300の遺伝子変異は分化型で15例中6例、未分化型に18例中4例に認め、分化型で変異のあったものは全例遺伝子欠失を伴っていた。
以上から、p300遺伝子の遺伝子変化は胃癌では分化型において密接に関係しており、これまでいわれてきたヒストンアセチル化との関連だけでなく、分化型胃癌において癌抑制遺伝子としての働きを示していると思われた。これまでの結果より、胃潰瘍においてGISTはNF2遺伝子と、胃癌はp300遺伝子と強い関連が示され、染色体22q領域の変化が胃潰瘍と密接に関連していること明らかにした。胃癌とp300遺伝子の変化について現在投稿中である。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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