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2000 年度 実績報告書

マクロファージのNO合成酵素及びサイトカイン遺伝子の発現抑制性寄生虫因子の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11670241
研究機関鳥取大学

研究代表者

福本 宗嗣  鳥取大学, 医学部, 助教授 (60111126)

研究分担者 平井 和光  鳥取大学, 医学部, 教授 (20093940)
キーワードマンソン裂頭条虫 / マクロファージ / RAW264.7 / TNF-α / 一酸化窒素合成酵素 / ケモカイン / 遺伝子発現 / NF-κB
研究概要

マンソン裂頭条虫擬充尾虫の分泌・排泄物質(ES物質)がマウスのマクロファージの一酸化窒素合成酵素(iNOS)、TNF-αやケモカインの遺伝子発現を抑制する機序について検討した。
1.C3H/HeJとC3H/HeNマウスのTNF-αおよびIL-1の遺伝子発現に対するESの抑制効果の比較から、ESによるTNF-αの抑制は、TLR4より下流で作用していると推察された。
2.この抑制に、マクロファージが産生する抑制因子であるprostaglandin E2,IL-10,SLPI(secretory leukocyte protease inhibitor)の関与は認められなかった。
3.ESの前処置によって、TNF-αmRNAのstabilityの低下は認められなかった。
4.ESによってNF-κBの核への移行やκB elementへの結合低下が認められないかgel shift assayを用いて検討したが、抑制は認められず、ESによるTNF-αの発現抑制の機序にNF-κBは関与していないことが示唆された。
5.マクロファージの細胞株J774.1とRAW264.7においても、ESの前添加によってNOの産生が抑制され、TNF-α、IP-10の遺伝子発現も抑制された。そして、これらの細胞株が、遺伝子発現抑制の機序の解明に有用であることが明らかになった。
6.RAW264.7 cellにMAPK阻害剤であるPD98059やSB203580を添加するとTNF-αの遺伝子発現が抑制されるが、ESを前添加した群ではさらに顕著に抑制した。このことから、ESによるTNF-αの遺伝子発現の抑制にMAPKが関与している可能性が示唆された。
7.ESをtypsin 15μg/mlまたはprotease K0.1U/mlで処理することによって抑制活性はほとんど消失し、抑制因子は蛋白性因子であると推察された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Miura(三浦憲豊): "Excretory/secretory products from plerocercoids of Spirometra erinaceieuropaei suppress gene expressions and production of tumor necrosis factor-a in murine macrophages stimulated with lipopolysaccharide or lipoteichoic acid."International journal for Parasitology. 31(1). 39-47 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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