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1999 年度 実績報告書

南米における先天性シャーガス病の疫学とその成因に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11670250
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

三浦 左千夫  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30051858)

研究分担者 小林 正規  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70112688)
キーワード先天性シャーガス病 / サンタクルズ / 免疫診断 / Trypanosoma cruzi / Triatoma brasiliensis / Triatoma infestans / amastigote虫体 / PCR
研究概要

先天性シャーガス病診断例が疫学調査においてボリビア・サンタクルズ県で著しく多い事が明らかとなった。その要因の一つとして最も考えられる本疾患の基礎疾患となる慢性シャーガス感染症が妊娠適齢期の女性に多い事(70〜95%)が判った。またシャーガス病の主たる媒介昆虫サシガメTriatoma infestans(T.infestans)が住民の生活環境に常時密着して棲息している事、また本疾患の病原体Trypanosoma cruzi(T.cruzi)保有率も平均70%と高い事が判明した。こうした地域社会環境を背景にもつ県立産科病院ではT.cruzi抗体陽性母からの約5%が先天性シャーガス病児として出生している事も明らかとなった。また、先天性シャーガス病と診断された新生児より分離したT.cruzi虫体と、その生活環境で捕獲したT.infestansより分離したT.cruzi、一方、東北ブラジルのTriatoma brasiliensis(T.brasiliensis)より分離したT.cruziをそれぞれ用いてマウスに対する感染性、病原性についての検討を行った。その詳細はなお今後の検討を待たねばならないが、何れのT.cruzi分離株もマウスへの感染性はあるが、病原性は弱く慢性経過を経る事が判った。また、虫体の組織分布についてはボリビアで得られた株は心筋には検出されず一方ブラジル株では心筋内にamastigote虫体が検出された。また、ボリビア株では慢性感染者の虫血症を示唆する様な結果がマウスでも得られているが、今後更に検討する必要がある。更に慢性感染者の虫血症を確認する為、免疫診断とPCR法での比較検討を行ったが、T.cruzi抗体陽性母親全てがPCR陽性になる訳ではなく、その抗体価との関連についても今後の検討を待たねばならない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Miura Sachio et al.: "Clinical aspects of Congenital Chagas Disease in Santa Cruz.,Bolivia"Clinical Parasitology. Vol-11-1. (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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