(1)気象データと市町村の対応:基本的方針として、各市町村の地理的重心から一定の範囲にあるAMeDASポイントを選び、それらポイントのデータを平均して用いることにした。一定の範囲につき、半径5km、10km、15kmと検討したところ、15kmでないと北海道などで市町村にポイントを対応できない例が発生したため、15kmを選択し、1995年のデータに関して、全国すべての市町村の中心から半径15km以内のAMeDASポイントを選び、日最高気温を計算した。 (2)解析データの構築:総務庁より各市町村の性・年齢階級別人、厚生省より対応する死亡のデータを入手し、気象データと対応できる形式でコンピュータファイルを作成した。市町村番号を用いて、上記の気象データと死亡・人口データを結合し、各市町村の気温区分別死亡数・人日を計算した。 (3)市町村データを用いた解析と都道府県データを用いた解析との比較:市町村データに基づく解析では、上記のように市町村に割り振られた気温区分別データを合計することによって都道府県データを作成した。一方、都道府県データに基づく解析では、基本的に県庁所在地にある測候所の気温に基づき、県の人口と日別死亡数を割り当てた。すなわち、県庁所在地と県内市町村で気温区分が異なる場合に、死亡と人日の誤分類が起こることになる。なお、対象は65歳以上に限った。 その結果、都道府県レベルの気温と死亡との関連でみると、誤分類の起こり方が人日と死亡で似ていたため、市町村データに基づくものと都道府県データに基づくもので大きな相違はなく、過去の(都道府県データに基づく)解析でみられた気温と死亡の関連は信頼できることが明らかとなった。しかしながら、多くの都道府県で、特に高温側の誤分類が大きく、死亡数の予測の場合にはその人日が影響するため偏りが発生することが明らかとなった。
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