研究概要 |
チリ産トウガラシの20gをすり潰し、400mlのメタノールで抽出作業を行い、抽出液を濾過し蒸発乾固した(メタノール抽出物)。この抽出物にヘキサン・水(6:1,v/v)液を加え30分間震盪し液-液抽出を行い、へキサン層は蒸発乾固し抽出物をDMSOに溶解した(へキサン抽出物)。水層(60ml)はSep-Pak C_<18>(5g/20cc,Waters)カラムに通過させ、その後水30mlで洗浄した。カラムに保持された脂溶性成分をメタノールー水を用いたステップグラジェント法で順次溶出させ、その溶出液をそれぞれ分取した。さらに各溶出液は減圧下で蒸発乾固させ、DMSOに溶解し保存した(分画抽出物)。辛味成分・カプサイシンの行方を確認しておくべく、純品のカプサイシンを上記同様の処理を行い行方を追ったところ、分画6に確認した。ヘキサン抽出物および分画抽出物はAmes法(TA98+S9mix)で突然変異原性を分析(全部で11抽出物)したところ、分画5に突然変異原性を認めたが分画6には変異原性を認めなかった。この分析結果からトウガラシの変異原性はカプサイシン以外の物質と推定された。
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