研究課題/領域番号 |
11670352
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 女子栄養大学 |
研究代表者 |
林 修 女子栄養大学, 栄養学部, 教授 (20133340)
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研究分担者 |
青柳 祐子 女子栄養大学, 栄養学部, 助手 (00327959)
石井 恭子 女子栄養大学, 栄養学部, 助手 (30327960)
町田 和彦 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (00111104)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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キーワード | 高齢者 / 調査 / 生体防御 / ライフスタイル / 運動 / 食生活 / ストレス / フローサイトメトリー |
研究概要 |
共同研究者らは埼玉県狭山市と名栗村にて、ライフスタイルと貪食・活性酸素産生能やナチュラルキラー細胞活性などの非特異的生体防御機能(非特異免疫)が密接に関係していることを明らかにしてきた。そこで一昨年より当研究室に導入された全自動細胞解析装置(FACS)を用いで免疫担当細胞上にあるマーカーと健康指標との関係を明らかにし、高齢者の健康管理に役立てることを検討し始めた。例年どおり、今年度も7月31日から8月3日までの4日間埼玉県入間郡名栗村の65歳以上の高齢者を対象とし、昨年度迄行ってきた各種アンケート調査、機能検査、採血による臨床生化学検査・NBT法による好中球貪食能・活性酸素産生能・NK活性等の測定に加えて、全T細胞(CD3)、ヘルパーT細胞(CD4)、サプレッサーT細胞(CD8)、MKT細胞(CD3/56)、MK細胞(CD16/56)の測定を行い、免疫能を多角的に調査し、高齢者の生活習慣のなかで何が生体防御機能に大きな影響を与えているかを明らかにすることを試みた。 これらの測定結果のうちライフスタイルの変化に応じてもっとも鋭敏に変化したのは好中球機能で(刺激試験時の貪食能、活性酸素産生能)、特に食生活、ストレスおよびモラールテストとの関係が強く、多くの項目で顕著な有意差を示した。しかし、各種機能検査との関係はそれほど顕著ではなく、わずかに男性の握力や、反射神経で差が認められたに過ぎなかった。一方、リンパ球では栄養のバランスの良い人、甘いものを好む人、男性で酒を飲まない人、逆に果実酒や養命酒などを好む人、女性で肥満傾向の少ない人などで高値を示した。MK細胞数は食生活や運動に関する項目と関連していたが、好中球機能と異なりストレスとの差は顕著ではなかった。NKT細胞数も食生活との関連が認められた他、趣味の有無で差が認められた。しかし、ストレスやモラールテストとの関係は全く認められなかった。
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