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1999 年度 実績報告書

咀嚼機能の変化が全身の健康状態に及ぼす影響に関する縦断研究

研究課題

研究課題/領域番号 11670364
研究機関東京大学

研究代表者

三浦 宏子  東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (10183625)

研究分担者 梅内 拓生  東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90004936)
キーワード高齢者 / 咀嚼能力 / QOL / 咬合力 / 咀嚼スコア / 身体的健康度
研究概要

本研究は、高齢者の咀嚼機能の状況と全身の健康状態の関連性に関する縦断研究の初年度にあたるため、調査地域の高齢者の咀嚼機能と全身の健康状態についてべ一スラインサーベイを実施し、両者の関連についてcross-sectionalと解析を行った。対象者は、277名(男性114名、女性163名)の前期高齢者であった。調査項目は、感圧フィルムを用いた咬合力測定、摂取可能食品調査による咀嚼スコア算出、PGCモラールスケールを用いたQOL評価ならびに生活習慣等であった。
Cross-sectional解析の結果、地域高齢者の咀嚼スコアは、PGCモラールスケールで評価されたQOLレベルと有意な関連性を示した。PGCモラールスケールの3つの階層(心理的動揺・安定に関わる因子、老化に対する態度に関わる因子、孤独感・不安感に関わる因子)のうち、特に「老化に関わる因子」が咀嚼スコアと密接に関連していた。また、この傾向は、咀嚼に関する高齢者自身の主観的な自己評価とPGCモラールスケール値との間にも認められた。また、高齢期の全身の健康状態に大きな影響を当たる生活習慣との間には、食事ならびに間食摂取などの食生活に関するものが、特に咀嚼機能と大きく関係していた。
本研究の結果より、咀嚼機能の向上は食生活状況の改善を通して、最終的に全身の健康状態の向上に寄与するとの仮説が構築された。次年度以降は、経年的変化を追跡しながら、初年度でのcross-sectional調査で得られた仮説を立証していく予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 三浦 宏子: "地域高齢者の咀嚼機能評価値とQOLスコアに関する解析"厚生の指標. 46・11. 19-23 (1999)

  • [文献書誌] 三浦 宏子: "地域高齢者の咀嚼機能と生活習慣との関連性"日本公衆衛生学雑誌. 46・10(特別号). 635-635 (1999)

  • [文献書誌] Miura. H: "Chewing ability and quality of life among the elderly residing in a rural community in Japan"Journal of Oral Rehabilitation. 27(印刷中). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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