研究概要 |
口頭発表 1)齋藤高雅:サリドマイド胎芽病者のロールシャッハ・テスト、日本ロールシャッハ学会第4回大会発表抄録集(札幌),p7,2000 2)齋藤高雅、阿蘇道子:サリドマイド胎芽病者の追跡調査:30歳代の8年間の動向、第59回日本公衆衛生学会総会抄録集(群馬),p676,2000 3)齋藤高雅:サリドマイド胎芽病者の心理テスト(その1-YG性格検査-)、第16回日本精神衛生学会抄録集(岐阜),p41,2000 4)齋藤高雅:サリドマイド胎芽病者の精神保健調査-GHQ28による検討-、第21回日本社会精神医学会抄録集(高知),p72,2001 (1)財団法人いしずえ(サリドマイド福祉センター)の協力を得て、日本における認定サリドマイド胎芽病生存者305名(男168名、女137名)に対して、1975年よりほぼ隔年ごとに実施している実態調査(郵送法)の既存資料のうち、最近8年間の縦断的経過を分析し精神保健上の問題の検討を行った。最近8年間において、福祉施設在所・通所者はほぼ一定であり、自宅療養・求職者等もやはりほぼ一定数を前後している(21〜25名)。多少、変動がみられたのが不明・連絡不能者であった(8〜14名)。専業主婦を含む就労者は8割を越え、大半が社会生活に適応していた。しかし、約1割の者に適応上、何らかの問題がみられている。これらは、精神障害、重複障害、適応障害などをもつものであった(口頭発表2)。 (2)平成12年8月(平均年齢38.0歳(SD1.1))に質問紙調査(GHQ-28を含む)を実施し、精神保健面での検討を行った。さらに以前の調査結果(平成6年5月(平均年齢31.7歳(SD1.1)))と比較し、精神健康面ので経年変化を追った(口頭発表4)。 (3)帝京大学病院において実施しているサリドマイド胎芽病者の総合精密検診は、現在も継続中であり、現在までに総検診者数182名(59.7%)に至っている(複数回検診者を除く)。それらの検診結果を整理し、その一部(ロールシャッハ・テスト、YG性格検査)を発表した(口頭発表1,3)。
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