研究概要 |
1.家族内発症調査の結果は下記の如くである。 (1)家族内発症者83名(男41名、女42名)の調査票が選択された。 (2)HLA-B51陽性率は,531%(男588%,女467%)であった。 (3)外陰部漬瘍と眼症状の有無は,高い負の相関を示し,眼症状の有無はHLA-B5(51)に高い正の相関を示し,外陰部潰瘍の有無は高い負の相関を示した。 (4)眼症状あり群の平均発症年(19733±1015年)はであり,なし群(19813±878年)と比較して,有意差が見られた。 (5)発症年を1979年以前と1980年以降に分け,それそれの特徴を検討したところ,完全型の割合と眼症状があるものの割合が1980年以降では有意に減少していることが判明した。 2インドネシア住民対象のMICA遺伝子の多型の検出・同定の結果は下記の如くである。 (1)インドネソア人127名と日本人コントロール48名のMICA遺伝子の多型の検出・同定を行った。 (2)インドネンア人では,A9/A9は18名(14.1%),A9/6は7名(5.5%),A9/5(5.1)は36名(28.3%),A6/6は2名(1.5%),A6/5(5.1)は2名(1.5%),A6/4は1名(0.79%),A5(5.1)/5(5.1)は28名(22.0%),A5(5.1)/4は14名(11.0%),A4/4は,5名(3.9%)であった。日本人では,A9/A9は3名(6.3%),A9/6は1名(2.1%),A9/5(5.1)は2名(4.2%),A6/6は4名(8.3%),A6/5(5.1)は8名(16.7%),A6/4は6名(12.5%),A5(5.1)/5(5.1)は15名(31.3%),A5(5.1)/4は5名(10.4%),A4/4は,2名(4.2%)であった。 (3)インドネシア人はベーチェット病と相関が高いA6が有意に少なく,負の相関があるA9が多かった。
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