研究課題/領域番号 |
11670411
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山本 敏充 名古屋大学, 医学部, 助教授 (50260592)
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研究分担者 |
打樋 利英子 名古屋大学, 医学部, 助手 (20223571)
石井 晃 名古屋大学, 医学部, 助教授 (30252175)
勝又 義直 名古屋大学, 医学部, 教授 (30109326)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 蛍光標識dNTP / MVR-PCR / アリル特異的 / 集団遺伝学 / 法医学的応用 / 自動化 |
研究概要 |
ミニサテライトDNAの繰り返し単位内の変異をマッピングするMVR-PCR法は非常に高度な多型性をもち、また、フランキング領域の塩基置換多型部位(Hump1、Hf2、Hump2)を利用してアリル特異的MVR-PCR法によりアリルマッピングすることができる。従来は、放射性標識プローブを用いたオートラジオグラフィーにより検出されてきた。従って、技術的な問題が多く、利用できる施設が限られていた。2年度を通じて、このMVR-PCR法の法医学や集団遺伝学における有用性を再度検討・報告するとともに、非放射性標識による汎用性の高いマッピング法の開発に努めてきた。その結果、MS32(D1S8)ローカスにおいて、蛍光標識dNTPをMVR-PCR反応時に加えて標識PCR産物を得る方法(インナーラベル法)を用いて、ABIPRISM377XLで検出し、GeneScanソフトウエアによりフラグメント解析する方法きた。この方法によより、32Dプライマーを用いたdiploidマッピングでは、ほぼ45以上のコードを読むことができるようになった。また、アリルマッピングでは、H1C、Hf2-、H2C、H2Tプライマーを用いた場合は、リピート側から一番遠いフランキング多型部位のH1Cプライマーでも平均して40コード以上、他のプライマーではほぼ50コード読むことが可能になった。しかし、Hf2+とH1Gプライマーを用いた場合、20コードぐらいしかよむことができなかったので、Hf2+15CとH1G20Aという部分的ミスマッチプライマーを新たに設計してマッピングしたところ、平均して約35コード以上読むことが可能となった。オートラジオグラフィーによる原法にはやや劣るものの、これまでの迅速検出法に比べ、格段に多くのコードを読むことが可能となった。従って、本研究により開発された簡便なMVRアリルマッピングにより、集団遺伝学的な研究や法医学的応用の汎用性を高めることが可能になった。
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