研究課題/領域番号 |
11670417
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
江藤 秀顕 島根医科大学, 医学部, 助手 (80244094)
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研究分担者 |
高橋 節典 島根医科大学, 医学部, 助手 (90032226)
木村 恒二郎 島根医科大学, 医学部, 教授 (30153191)
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キーワード | ジアゼパム / 覚醒剤 / 脳虚血 / アミノ酸 / セロトニン / マイクロダイアリシス |
研究概要 |
実験1:ラット線条体部分に透析膜プローブを挿入した後、次の実験を施行した。 1)腹腔内に穏和精神安定薬であるジアゼパムおよび覚醒剤であるメタンフェタミンを投与したときの各種アミノ酸の動態を分析した。その結果、ともにグルタミン酸の有意な増加を示した。しかし、これらの増加はいずれも対照群との有意差は見られなかったため、投与に伴うストレスによる影響と推測された。 2)中大脳動脈閉塞術による6時間の虚血実験を行い、それに伴う経時的な各種アミノ酸および脳組織内セロトニン関連物質の変化について分析した。その結果、虚血後、グルタミン酸、タウリン等のアミノ酸は有意に増加した。しかもその増加は直線的ではなく、段階的な増加であった。又、脳組織内セロトニンは軽度ながら減少し、逆に5-HIAAは増加していた。これは虚血中にセロトニンの代謝が亢進していることを窺わせた。 3)中大脳動脈閉塞術による虚血開始直後にジアゼパムを投与し、各種アミノ酸を分析した。その結果、各種アミノ酸の増加を有意に抑制した。これはジアゼパムが虚血に伴うアミノ酸流出の機序に何らかの影響を与えていることを示唆している。 実験2:腹腔内にジアゼパムおよびメタンフェタミンを投与し、6時間および24時間後の脳の組織学的検討を行った。その結果、形態学的な変化は見いだせていない。
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