#1 β2-ミクログロブリンによるCOX-2発現 β2-ミクログロブリン存在下でRA滑膜細胞を培養すると、用量依存性に、COX-2mRNAおよび蛋白の発現が誘導された。デキサメサゾンは、このβ2-ミクログロブリンで誘導されるCOX-2発現を抑制した。これらの結果により、β2-ミクログロブリンはCOX-2発現を介して、透析アミロイドーシスにみられる骨関節症の炎症過程に関与していることが示唆された。 #2 サイトカイン刺激による単球のSAA分解の抑制 CD14陽性の単球は、in vitroで、SAAを完全に分解した。CD14陽性単球をIFN-γあるいはIL-1βで前処置を行うと、培養土清中のSAA分解産物が増加し、SAAの代謝が阻害されることが判った。サイトカイン刺激を受けた単球のSAA分解能の低下は、アミロイドーシス患者のSAA代謝の異常につながることが示唆された。
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