研究課題/領域番号 |
11670458
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
山田 雅人 順天堂大学, 医学部, 講師 (90311977)
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研究分担者 |
田村 直人 順天堂大学, 医学部, 助手 (20227284)
深沢 徹 順天堂大学, 医学部, 助手 (30301500)
八木田 秀雄 順天堂大学, 医学部, 助教授 (30182306)
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キーワード | 全身性エリテマトーデス / ループス腎炎 / Th1 / Th2 / ケモカインレセプター / CCR5 / CCR4 |
研究概要 |
Mosmannらがマウスの系において免疫応答の中心的役割を担っているCD4陽性T細胞をサイトカイン産生パターンと機能からTh1とTh2細胞に分類して以来、生体内のTh1/Th2バランスの破綻が自己免疫疾患の発症に関与していることが示唆されている。しかしTh1/Th2サブセットのインバランスを証明しようとする試みは、必ずしも統一した結果が得られていない。特にサブセットのインバランスと全身性自己免疫疾患における各々の臓器障害も含めた病態、疾患活動性や自己抗体産生との関連は未知である。我々はCCケモカインに属するCCR5/4をそれぞれTh1/Th2を区別する細胞表面マーカーとし、腎症を有する全身性エリテマトーデス患者の末梢血、及び腎組織に浸潤しているリンパ球及び、胸膜炎を合併した患者の末梢血、胸水中リンパ球を解析した。末梢血の解析では患者活性化リンパ球上のCCR5の発現は健常人との比較において有意差を認めなかったが、CCR4の発現は有意に低下していた。逆に腎組織に浸潤しているリンパ球はそのほとんどがCCR4を発現しており、CCR5を発現しているリンパ球はほとんど認めなかった。さらに、末梢血中の活性化リンパ球上のCCR4の発現の低下は自己抗体の産生能とは相関を認めなかったが、その低下は、疾患活動性のマーカーとなる補体(CH50、C3)の低下と正の相関を示した。これらの事より末梢血中のCCR4の低下が疾患活動性と相関しており、またCCR4を発現するリンパ球が腎組織に移動、捕捉されている可能性が考えられ、このことが腎障害の発症になんらかの関係を有している可能性が示唆される。現在症例を追加するとともに、他の自己免疫性疾患についても解析中である。
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