• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

パピローマウィルスE6・E7遺伝子導入膵管上皮細胞を用いた膵癌発生機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11670481
研究機関東京大学

研究代表者

川邊 隆夫  東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (40195136)

研究分担者 大橋 誠  東京大学, 医学部・附属病院, 医員
多田 稔  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (80302719)
キーワードパピローマウィルス / 遺伝子導入 / 膵管上皮 / 膵癌
研究概要

【研究結果】
(1)単層培養膵管上皮細胞の確立
ラット膵管を材料とした膵管上皮細胞の単層培養技術を確立し、さらにヒト膵管を用いた場合の最適培養条件の検討に取り組んだ。ヒト検体の採取機会が少なかったこと、提供されたヒト検体は採取後かなり時間が経過している場合が多かったこと、などから今回の検討ではヒト膵管上皮細胞は単層培養されなかった。今後もヒト検体を用いた検討を継続し、単層培養を確立する予定である。
(2)組換えアデノウイルスベクターの作成
細胞死を回避する機能を持つ遺伝子(Bcl-2、Bcl-XL)、細胞増殖を促す働きを持つ遺伝子(膵癌の80%で検出される変異型k-ras遺伝子)を組み込んだアデノウイルスの作成を293細胞を用いたCOS-TPC法にて試みた。
Bcl-XLを組み込んだアデノウイルスについては、細胞に感染させることにより蛋白が発現することをWestern blottingにて確認し、さらにbio-activityをbio-assay(細胞にウイルスを感染させてBcl-XLを発現させることによって、細胞が細胞死を惹起しにくくなることを確認する)にて評価した。具体的には、このウイルスを癌細胞株に感染させることによって抗癌剤シスプラチンに耐性になることを確認した。
Bcl-2および変異型k-ras遺伝子を組み込んだウイルスに関しては、クローンは得られたものの、クローンを293細胞を母地として増殖させてウイルス液にする段階で、タイターが上がらないという現象が起こることが確認された。これらの遺伝子が発現してしまうために、293細胞では十分なウイルス増殖が得られない可能性が考えられることから、CRE-loxP systemなどのconditional expression systemを用いて作成する必要があると考えられた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Obi S,Shiratori Y,Kawabe T, et al: "Early detection of haemobilia associated with percutaneous ethanol injection for hepatocellular carcinoma"Eur.J.Gastroenterol.Hepatol.. 12・3. 285-90 (2000)

  • [文献書誌] Maeda S,Yoshida H,Kawabe T, et al: "Assessment of gastric carcinoma risk associated with Helicobacter pylori may vary depending on the antigen used : CagA specific enzyme-linked immunoadsorbent assay (ELISA) versus commercially available H.pylori ELISAs"Cancer. 88・7. 1530-5 (2000)

  • [文献書誌] Tateishi K,Tada M,Kawabe T, et al: "High proportion of mutant K-ras gene in pancreatic juice of patients with pancreatic cystic lesions"Gut. 45・5. 737-40 (1999)

  • [文献書誌] Yamagata M,Kawabe T,Tada M, et al: "In vitro sonographic evaluation of common bile duct stones and fragments with a high-frequency microprobe"J.Clin.Ultrasound. 27・5. 249-57 (1999)

  • [文献書誌] Shiratori Y,Kanai F,Ohashi M, et al: "Strategy of liver-directed gene therapy : present status and future prospects"Liver. 19・4. 265-74 (1999)

  • [文献書誌] Ohashi M,Kanai F,Ueno H, et al: "Adenovirus mediated p53 tumour suppressor gene therapy for human gastric cancer cells in vitro and in vivo"Gut. 44・3. 366-71 (1999)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi