研究課題/領域番号 |
11670491
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
井本 一郎 三重大学, 医学部, 助教授 (90176511)
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研究分担者 |
玉置 繁憲 三重大学, 医学部・附属病院, 助手 (80260602)
足立 幸彦 三重大学, 医学部, 教授 (50111026)
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キーワード | Crigler-Najjar症候群 / Gunn rat / 遺伝子治療 / HEV / VLP / UGT1A1 |
研究概要 |
Crigler-Najjar症候群I型は、家族性に高度の間接ビリルビン血症をきたす、常染色体劣性遺伝をする予後不良の遺伝性疾患である。原因はビリルビンUDPグルクロン酸転移酵素(UGT1A1)遺伝子(UGT1A1)のホモ接合体での異常である。我々はCrigler-Najjar症候群などの肝臓の先天性代謝疾患治療を目的とした肝臓への遺伝子導入の基礎的研究をおこなった。まず、マウス肝にLacZ遺伝子を組み込んだ発現ベクターをin vivo electroporation法を用いて導入し、肝組織中のβ-galactosidase活性を測定したところ導入24時間後から14日後までほぼ同程度の活性が認められた。HCV構造蛋白発現ベクsターを用いた検討では16週以上の長期間にわたって肝細胞の2-3%にHCV構造蛋白の発現が認められた。そこでヒトUGT1A1遺伝子を組み込んだ発現ベクターをUGT1A1活性を欠損するGunn ratの肝臓に導入したところUGT1A1活性が認められ、現在導入効率と減黄効果を検討中である。肝臓への遺伝子導入にはadenovirusが最も用いられているが、我々はより安全な方法としてE型肝炎ウィルス(HEV)の遺伝子を欠損したcapsidproteinだけで構成されるvirus-like particleを作製し、培養細胞への遺伝子導入と、マウスへの経口投与による消化管粘膜への遺伝子導入に成功した。HEVはもともと肝指向性が高く、静脈内投与による肝臓への遺伝子導入を現在試みている。
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