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2000 年度 実績報告書

虚血再灌流による小腸および肝障害の発生機序に関する研究-エタノール投与による炎症性ならびに血管作動性物質への影響-

研究課題

研究課題/領域番号 11670532
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

堀江 義則  慶應義塾大学, 医学部・消化器内科, 助手 (70229227)

研究分担者 山岸 由幸  慶應義塾大学, 医学部・消化器内科, 助手 (00286486)
白石 春子  慶應義塾大学, 医学部・消化器内科, 助手 (00265802)
キーワード虚血再灌流 / 微小循環 / エタノール / サイトカイン / 血管作動性物質 / エンドトキシン / 一酸化窒素 / 腸管透過性亢進
研究概要

【方法】Wistar系雄性ラットを用い、Lieberらの方法により6週間エタノールのpair-feedingを行った。ラットに30分間の腸管虚血を行った後に再灌流し、60分後に生体顕微鏡下に肝表面の白血球膠着を観察し、6時間後に血清ALT活性を測定した。intercellular adhesion molecule(ICAM)-1の抗体を前投与し、同様の実験を行った。
【結果】コントロール群では、腸管虚血再灌流により膠着白血球(Untreated:2.3+/-0.6 per field;I/R:20.8+/-0.9)は増加し、血清ALT値も上昇した。慢性エタノール投与群では、I/Rによる中間域での白血球膠着(Control:12.1+/-0.6 per field;Ethanol:6.2+/-0.5)が抑制された一方で、終末肝静脈(THV)での白血球膠着を増強した(Control:4.0+/-0.6;Ethanol:13.0+/-0.7 per field)。また、慢性エタノール投与はI/Rにより惹起される血清ALT(Control:115+/-12 IU/l;Ethanol:263+/-48)値の上昇を増強した。ICAM-1の抗体の前投与により、慢性エタノール投与によるTHVでの白血球膠着増加、血清ALT値の上昇の増強作用は抑制された(THV;5.5±0.7,per field,ALT levels;149±12 IU/l)。
【結論】慢性エタノール投与は、腸管I/Rによる主に終末肝静脈でのICAM-1の発現を介して肝微小循環障害を増強し、その後の肝細胞障害も増強することが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 山岸由幸,堀江義則 他: "腸管虚血再灌流惹起性肝障害に対する高用量エタノールの影響"アルコールと医学生物学. 19. 37-41 (1999)

  • [文献書誌] 堀江義則,山岸由幸 他: "アルコール関連障害のリスク因子に関する最近のトピックスー肝微小循環障害からの検討"アルコールと医学生物学. 20. 20-28 (2000)

  • [文献書誌] 石井裕正,横山裕一,堀江義則: "アルコール性肝障害の最新の知見"日本消化器病学会誌. 97. 877-887 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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