研究概要 |
(1)マウスアルブミンを用いて、Yokoyama et al(Hepatology17:14-19,1993)の方法に従って、0.1MPBSの中で、240mMの濃度で7日間4℃で反応させた後、PBSに対して透析しアセトアルデヒドアダクトを作成した(Nアセトアルデヒドアダクト;N-ADT)。さらに還元剤であるNaCNBH3を用いてマウスアルブミンとアセトアルデヒドを化学的に反応させて、Cアセトアルデヒドアダクト(C-ADT)を作成した。これらのADTを抗原として、雌のウサギ免疫し、血清よりProtein-AカラムによりそれぞれのADTに対するIgG抗体を精製した。MicroOrchteronyとELISAにより、C-ADTを抗原として作成した抗体が最も抗体価が高く、ADT抗IgG抗体として以後用いることとした。(2)実験に適したマウスを選択するために、BALB/c、B6、B10系マウスを用いて、N-ADT、C-ADT、マウスアルブミンで免疫した後、各マウスの脾臓より採取したT細胞をそれぞれの抗原で刺激し、^3H-thymidineの取り込みを比較した。C-ADTによるstimulation indexが最もB6で高値を示し、B6マウスを用いることとした。(3)B6マウスを用いて、(1)非免疫対照群、(2)非免疫アルコール群、(3)アルブミン免疫群、(4)アルブミン免疫アルコール群、(5)C-ADT免疫群、(6)C-DT免疫アルコール群に分けて。アルコールあるいは等カロリーのブドウ糖を6週間投与した。脾臓より採取したT細胞のC-ADT刺激によるStimulation indexは(6)群で最も高値を示した。現在組織学的検討を行っている。
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