• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

早期大腸癌における遺伝子異常からみた発育進展

研究課題

研究課題/領域番号 11670552
研究機関久留米大学

研究代表者

豊永 純  久留米大学, 医学部, 教授 (00098881)

研究分担者 河野 弘志  久留米大学, 医学部, 助手 (80258409)
鶴田 修  久留米大学, 医学部, 講師 (60197770)
キーワード早期大腸癌 / 深達度診断 / マイクロサテライト不安定性
研究概要

1)前年度と同様に、内視鏡による早期癌の発見に努めまた内視鏡的な深達度診断能に関する検討をおこなっている。また、外科的、内視鏡的切除症例を用いた病理組織学的検討により、内視鏡的切除術の適応に関しての検討も行った。
2)本年度より、集積された症例を用いマイクロサテライト不安定性の解析をおこなっている。マイクロサテライト不安定性の認められる腫瘍の臨床的な特徴の検討は、数多くなされ一定の見解が得られようとしている。その一方でマイクロサテライトの変化は腫瘍の発育の遺産と考えられる。そのような視点から、同一腫瘍内に細胞異形度の異なる癌細胞が存在する症例を対象とし、その癌細胞群間でそれぞれマイクロサテライト領域の変化を比較検討することにより遺伝子学的に腫瘍内での異形度の異なる癌細胞群の発育進展経路が明らかになる可能性がある。我々は、実際に高分化、中分化、低分化腺癌と印環細胞癌の混在した早期大腸癌の症例を用いこのマイクロサテライト不安定性の解析をおこなった。その結果、マイクロサテライト不安定性陽性の癌は、癌の発生初期からマイクロサテライト不安定性陽性である可能性が示唆された。またマイクロサテライトのパターンから、この同一腫瘍に認められた印環細胞癌と低分化型癌は異なる経路で発生した可能性が考えられた。つまり高分化型癌-中分化型癌-低分化型癌への発育進展経路と高分化型癌-印環細胞癌への発育進展経路の二つである。この結果に関しては現在投稿中である。今後は多数例での検討が必要であり蓄積された症例に対して同様の検討を行う予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Osamu Tsuruta: "Indication for endoscopic resection of submucosal colorectal carcinoma : special reference to lympho node metastasis."Diagnostic and Therapeutic Endoscopy. 6. 101-109 (2000)

  • [文献書誌] Fang-yu Wang and Osamu Tsuruta: "Macroscopoc classification of early colorectal carcinoma : a comparison between Japan and China."Digestive Endoscopy. 12. 322-326 (2000)

  • [文献書誌] Tetsuo Miyaki,and Osamu Tsuruta: "Decreased expession of CD44, alpha-catenin, and deleted colon carcinoma and altered expression of beta-catenin in ulcerative colitis assotiated dysplasia and carcinoma, as compared with sporadic colon neoplasm."Cancer. 89. 733-740 (2000)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi