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1999 年度 実績報告書

ケモカインによる好酸球の肺血管内皮細胞への接着と間隙遊走の調節機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11670589
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

山本 英明  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (50211644)

研究分担者 木村 功  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (60245199)
永田 真  埼玉医科大学, 医学部, 講師 (20211443)
キーワード好酸球 / CCケモカイン / 肺微小血管内皮細胞
研究概要

1.肺微小血管内皮細胞上のICAM-1,VCAM-1の発現
肺微小血管由来内皮細胞を96穴カルチャープレート内で培養し,サイトカインで24時間刺激した後,FLISA法にてICAM-1,VCAM-1の発現を測定した.ICAM-1の発現はTNF-α単独とTNF-α+IL-4(各100pM)とでは有意差はみられなかったが,VCAM-1の発現はTNF-α単独では0.167±0.034,TNF-α+IL-4では0.691±0.057(O.D.at490nm,n=3)でありTNF-αとIL-4との組み合わせにより有意な発現の増強が観察された(p<0.0001).
2.C-Cケモカインが好酸球のVCAM-1発現血管内皮細胞間隙遊走におよぼす効果
つぎにCell culture insertsのフィルター上で内皮細胞をTNF-αとIL-4で24時間刺激しVCAM-1の発現を誘導した.この条件下で末梢血より分離した好酸球浮遊液を上室に,さらに各種好酸球に対する刺激因子を下室に入れ,3時間培養後に好酸球の遊走率を好酸球ペルオキシダーゼをOPD試薬で発色することにより測定した.PAFおよびIL-5による好酸球遊走は内皮細胞の刺激の有無に関係なく同程度に観察された(PAF:無刺激16.9±4.1%,刺激あり18.7±4.1%,IL-5:無刺激6.0±0.6%,刺激あり8.9±1.8%).これに対し,C-Cケモカインによる好酸球の遊走は,無刺激の内皮細胞に対しTNF-α+IL-4刺激内皮細胞で有意に増強されることが観察された(RANTES:無刺激23.7±4.0%,刺激あり43.6±8.4%,Eotaxin:無刺激17.3±2.7%,刺激あり33.4±3.4%,p<0.05).これらの結果は好酸球血管内皮細胞間隙遊走はVCAM-1発現下で増強されることを示唆している.現在は遺伝子組み換えICAM-1,VCAM-1および抗インテグリン抗体を用いてその機序の解明を検討中である.

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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