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1999 年度 実績報告書

ヒト胆管癌細胞の糖鎖腫瘍マーカー産生量低下と腫瘍拒絶との関連

研究課題

研究課題/領域番号 11670595
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

渡辺 美智子  東京慈恵会医科大学, 微生物第一, 助手 (10158660)

キーワード糖鎖腫瘍マーカー / CA19-9 / SLX / 糖転移酵素 / Fuc-TIII / Fuc-TVII / 遺伝子導入細胞 / 腫瘍拒絶
研究概要

ヒト胆管癌細胞TK株はその培養上清中にCA19-9、CA50およびシアリルLe^x-1(SLX)抗原を多量に分泌するという特性を持つ.このTK株にIL-2及びB7-1遺伝子を単独/重複して導入したところin vitroでの細胞傷害効果とSCIDマウス移植腫瘍での拒絶が起こった.遺伝子導入細胞ではさらに細胞が本来産生していた糖鎖腫瘍マーカーの産生量が低下した.細胞膜表面に発現する糖鎖抗原、特にCA19-9およびSLXは血管内皮細胞への接着に関与するセレクチンファミリーのリガンド糖鎖として知られているため、これら糖鎖抗原産生量の低下と腫瘍拒絶には関連性が示唆される.また糖鎖は遺伝子の直接産物ではないため、癌化・転移に際し変化するのは、糖鎖合成に働く糖転位酵素や糖鎖の修飾酵素の活性変動に依るものとされている.この糖転移酵素のうちヒトα-1.3-フコース転移酵素(Fuc-T)遺伝子群は現在5種類がクローニングされており、特にFuc-TIII酵素はCA19-9およびSLX抗原の生体内合成に関与していることが近年証明された.遺伝子導入により引き起されたCA19-9/SLX産生量低下とFuc-Tとの関連を明らかにするため、平成11年度はまず各遺伝子導入細胞とwild type腫瘍細胞の培養上清と細胞破砕液をSDSで可溶化したのちポリアクリルアミド電気泳動と抗CA19-9抗体、抗SLX抗体および抗CA50抗体を用いたウエスタンブロッテイング法で産生腫瘍マーカーをタンパクレベルで比較解析した.またヒトFuc-TIII、Fuc-TVII酵素のオリゴヌクレオチドプライマーを作製しRT-PCR法で遺伝子導入細胞とwild type腫瘍細胞での各酵素の変化を検討中である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Watanabe Michiko: "High Level of CA19-9, CA50, and CEA-Producible Human Cholangiocarcinoma Cell Line Changes in The Secretion Ratios In Vitro or In Vivo"In Vitro Cell & Develop Biol. (in press). (2000)

  • [文献書誌] Manome Yoshinobu: "Establishment of a nitrosourea-resistant in vivo brain-tumor model : For evaluation of different approaches to conquer the resistance"The European Journal of Cancer. 35・119. 119-119 (1999)

  • [文献書誌] Manome Yoshinobu: "Development of a Syngenic Brain-tumor Model Resistant to Chloroethyl-nitrosourea Using a methylgunine DNA Methyltransferase cDNA"Anticancer Research. 19. 5313-5318 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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