研究課題/領域番号 |
11670606
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
加藤 宏之 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60224531)
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研究分担者 |
糸山 泰人 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30136428)
高橋 明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40301048)
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キーワード | 脳虚血 / 脳梗塞 / 神経細胞死 / FKBP12 / MRF-1 / MIF / apoptosis / caspase |
研究概要 |
本研究では、脳梗塞に対する脳保護薬を開発を目的とし、特に、cystein proteaseであるcaspaseの活性化によって誘導されるapoptosisを抑制することの治療的解明を目的としている。 本年度は、虚血性神経細胞死の機構を解明するために、(1)FK506結合蛋白-12(FKBP12)、(2)microglia response factor-1(MRF-1)、(3)macrophage migration inhibitory factor(MIF)の3点について、虚血性神経細胞死の機序における役割をラット脳虚血モデルを用いて検討した。 FKBP12は細胞内calcium channelを調整する蛋白で神経細胞に存在し、虚血中心部では虚血後早期から減少したが、周辺部では発現が増加した。MRF-1はmicroglia/macrophage系の細胞に発現しており、calcium結合蛋白として情報伝達に関与しており、虚血後に活性化されるmicroglia/macrophage系の細胞で誘導が上昇した。MIFは、サイトカインのひとつで正常では神経細胞に発現しているが、虚血後早期から低下し、一方で梗塞巣内のmacrophageに強く発現した。以上のことから、これらの3因子は虚血性神経細胞障害のmediatorとして重要な役割を果たしていることが明らかにされた。次年度には、これらの因子とapoptosisやcaspaseの活性化との関連を調ベ、治療への応用を探る予定である。
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