研究課題/領域番号 |
11670625
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
中島 健二 鳥取大学, 医学部, 教授 (70144673)
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研究分担者 |
柏谷 義宏 鳥取大学, 医学部, 医員
竹島 多賀夫 鳥取大学, 医学部・附属病院, 講師 (20206973)
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キーワード | マイクロアイランド培養法 / 初代海馬神経培養 / アミロイドβ蛋白 |
研究概要 |
今回我々はアルツハイマー病実験モデルとして、ラット初代海馬を用いたアミロイドβ蛋白毒性モデルを作成した。我々の中脳で開発したマイクアイランド法は、セルラインでなく、完全無血清培地を用い、定量及び形態学的特徴を同時に把握できるという特徴をもつ。培養液はNeurobasal/B27を用い、グルタミン濃度を0.5mMとすることでグリア及びアストロサイト等、他の細胞の影響を排除した。アルツハイマー病のモデルとして、2.0x10^5個/mlの細胞浮遊液を20μl滴下することにより低密度培養を行い、過疎状態を作成した。 7日以上の培養を行うことで神経細胞を成長させ、十分な神経突起の形成を促した。神経細胞密度は約180個/mlであり、グリアの混入は1-2個/mlであった。神経細胞同士は殆ど重なっておらず、細胞体、神経突起の形態の把握が可能であった。アミロイドβ蛋白毒性モデルとして、上記培養条件に種々の濃度のAβ_<1-42>を添加した。培養液中濃度を2.5、5.0、7.5、10μMとし、経時的に生存細胞数を求めた。10μMでは添加後6時間にて生存神経細胞は殆ど認められなかった。また、2.5μMでは生存細胞数の優位な変化が認められなかった。5.0μMでは16時間後に40個/mlの生存が認められ、40時間後では20個/mlであった。 以上により平成11年度実験計画である1)海馬及び前頭中隔神経細胞のマイクロアイランド培養法の確立、2)マイクロアイランド培養法における至適神経細胞密度の決定、3)アミロイドβ蛋白投与における前頭中隔及び海馬神経細胞死モデルの作成、を行った。
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