研究概要 |
1.神経栄養因子PEDFの黒質ドーパミン神経細胞に対する作用の検討 昨年度にひき続き胎生ラットより分散培養した黒質ドーパミン神経細胞に対するHuman recombinent pigment epithelium-derived factor(hrPEDF)の作用を免疫組織学的方法により検討した.また,抗hrPEDF抗体を用いて,hrPEDFの特異性を確認した.結果:hrPEDF処理による,培養黒質ドーパミン神経細胞の生存細胞数の有意の増加と神経突起の進展を認めた.抗hrPEDF抗体によりhrPEDFの黒質ドーパミン神経細胞生存維持効果の阻害がみられた.PEDFに小脳顆粒細胞,グリア細胞に加え,今回の黒質ドーパミン神経細胞に神経栄養因子としての作用が認められたことから,中枢神経において重要な役割を果たしている可能性が強く示唆された. 2.PEDFの遺伝子導入 Av virus vector作製はすべてのウイルス蛋白を作製できるpackaging plasmidと目的遺伝子とCAGプロモター配列とpolyAの両端にinverted terminal repeat(ITR)配列を有するvector plasmidをHela細胞にアデノウイルス とco-transfectionした。Adeno-associated virus vectro -AAV-にPEDFを組み込みまた遺伝子導入のマーカーとして同時にIRES -internal rebosomal entry site-を用いてレポター遺伝子であるGFP-green fluorecence protein)の2種類の遺伝子を導入した.定位脳手術法により、マウスの線条体にAAV-EGFPを注入した。線条体のほとんどに導入することが可能であることがGFPの発現により確認された。まretrogradeに黒質にvirus vectorを導入することが可能であるこも確認された。
|