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2000 年度 実績報告書

遺伝性拡張型心筋症において同定された変異アクチンの機能的意義の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11670661
研究機関東京大学

研究代表者

杉浦 清了  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (10272551)

研究分担者 藤田 英雄  東京大学, 医学部・附属病院, 医員
山下 尋史  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50323572)
青柳 昭彦  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (10251240)
キーワードアクチン / ミオシン軽鎖 / in vitro motility assay
研究概要

本研究は当初アクチンの突然変異が心筋の収縮能に与える影響を評価することを目的とした。しかし研究の過程でミオシン軽鎖とアクチンの相互作用が心筋の収縮にさらに大きな影響を持つことを認めその点についても検討した。ラットの心房筋ミオシンと心室筋ミオシンは同じα重鎖より構成され軽鎖のみが心房筋型と心室筋型で異なっているため軽鎖の影響を調べるモデルとなる。両者を比較したところATPase活性には差が認められないもののin vitro motility assayでのアクチン滑り速度は心房筋ミオシンで高く、in vitroでの発生張力は心室筋型ミオシンで高かった。レーザー光トラップを用いた単分子測定では心房型ミオシンで力発生の持続時間が短い傾向があり心筋ミオシンでは重鎖が水解能力を決定し、軽鎖は力発生のkineticsを調整していると考えられた(論文投稿中)。メカニズムを明らかにするため必須軽鎖のN末端に相当する合成ペプチドを単離心筋細胞に投与し発生張力を測定したところ力の上昇が認められこの部分がアクチンフィラメントと結合し負荷として働くという仮説を支持していた。この過程で単一心筋細胞の発生張力を測定するためのシステムを開発した。本システムは細胞膜に付着するカーボンファイバーを用いその撓みを検出することによって容易に単一心筋細胞が単収縮で発生する力を測定するものである。さらに撓みを制御することにより心筋細胞への負荷を調節することも可能となっている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yonekura K,: "Inhibition of carnitine synthesis modulates protein contents of the cardiac sarcoplasminc reticulum Ca2+-ATPase and hexokinase type I in rat hearts with myocardial infarction."Bas Res Cardiol. 95. 343-348 (2000)

  • [文献書誌] Aoyagi T: "The sarcoplasmic reticulum Ca2+-ATPase (SERCA2) gene promoter activity is decreased in response to severe left ventricular pressure-overload hypertrophy in rat hearts."J Mol Cell Cardiol. 31. 919-926 (1999)

  • [文献書誌] Sugiura S: "Actin myosin interaction"Cardiovasc Res. 44. 266-273 (1999)

  • [文献書誌] Miyaji K,: "Myocardial tactile stiffness during acute reduction of coronary blood flow."Ann Thorac Surg. 69. 151-155 (2000)

  • [文献書誌] Sata M,: "Adrenomedullin and nitric oxide inhibit human endothelial cell apoptosis via a cGMP-independent mechanism."Hypertension. 36. 83-88 (2000)

  • [文献書誌] Eto Y,: "Calcineurin is activated in rat hearts with physiological left ventricular hypertrophy induced by voluntary exercise training."Circulation. 101. 2134-2137 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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