研究課題/領域番号 |
11670728
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研究機関 | (財)東京都医学研究機構 |
研究代表者 |
山口 敦美 財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (70124500)
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研究分担者 |
山岸 公子 財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (20200602)
赤松 紀子 財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (30124431)
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キーワード | CD36 / リン脂質リポソーム / 酸化LDL / 抗CD36モノクローナル抗体GS95 |
研究概要 |
CD36は陰性荷電を持つ脂質(酸化LDLやリン脂質リポソーム)の結合部位を持つ。我々の研究室で作成した抗CD36モノクローナル抗体GS95は、既知の抗CD36モノクローナル抗体OKM5やFA6-152とエピトープは近接しているが、OKM5やFA6-152が酸化LDLのみの結合を抑制するのに対し、酸化LDLと隣脂質リポソームの両方の結合を抑制するという特徴をもつ。そこで、変異型CD36を細胞に発現させ、GS95の結合能の低下を指標として、リン脂質リポソームの結合部位を明らかにすることを試みた。 モノクローナル抗体がmouseCD36に反応しないことを利用したmouse-humanキメラCD36cDNAと、脂質の結合に関係する陽性荷電を持つアミノ酸を置換したCD36cDNAを作り、発現ベクターに組み込み、COS細胞に導入した。 FA6-152とOKM5はエピトープがあると報告されている#155-170mouse型キメラCD36発現細胞で結合能が低下したが、GS95の結合はその近傍をmouse型に変えたキメラCD36発現細胞でも低下しなかった。陽性荷電を持つリジン、アルギニンを荷電を持たないアラニンに置換したCD36発現細胞を使った結果は、アミノ酸配列#162-178と#228-243のリジン、アルギニンのアラニン置換型のCD36を発現するCOS細胞へのGS95の結合は低下しなかったが、#403-407のリジン、アルギニンのアラニン置換型CD36発現COS細胞へのGS95の結合はわずかだが低下し、この部分が脂質の結合に関係している可能性が考えられた。
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