研究課題/領域番号 |
11670761
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
谷池 雅子 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30263289)
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研究分担者 |
毛利 育子 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
島 雅昭 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (10252660)
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キーワード | twitcher / オリゴデンドログリア / 脱髄 / アポトーシス / TUNEL / カスパーゼ / pi-GST / ネクローシス |
研究概要 |
twitcherは遺伝性脱髄症であるクラッベ病のモデルマウスであり、日令20以降に中枢神経系に進行性の脱髄が認められる。 日令15-45のtwitcher,wildのパラフィン切片をオリゴデンドログリアの特異的なマーカーであるpi-glutathione-S-transferase(pi-GST)にて染色し、大脳皮質・脳梁・頚髄灰白質・頚髄白質においてオリゴデンドログリアの数・形態の経時的変化を観察した。日令25以降大脳・脊髄いずれの部位においても正常対象に比してtwitcherのオリゴデンドログリア数は減少していたが、TUNEL法とpi-GSTとの二重染色によってラベルされるアポトーティックなオリゴデンドログリアはtwitcher大脳(皮質・脳梁)では最大総オリゴデンドログリアの10%にも達したのに対し、脊髄灰白質ではどの日令においても1%以下であった。大脳皮質、脳梁、脊髄灰白質におけるオリゴデンドログリアの形態変化をpi-GST免疫染色、電顕にて調べると、大脳においては白質・皮質ともにおいて突起や細胞質の退縮、核の変化などアポトーシスに合致する変化を示したのに対し、脊髄灰白質においては細胞質はむしろ膨張し、多数の空胞を認めた。また、アポトーシス実行分子である活性型caspase-3免疫陽性細胞も大脳や脳幹・脊髄白質には認めたが、脊髄灰白質には認めなかった。以上の結果は、twitcherにおけるオリゴデンドログリアの減少が、大脳皮質・脳梁・脊髄白質を始めとする多くの部位においてはアポトーシス死によるものであることの確証であると同時に、脊髄灰白質ではネクローシスによる可能性を示すものである。 来年度は、種々のアポトーシス誘起・作動物質の脳・脊髄における発現の差異を調べる予定である。
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