研究概要 |
アトピー性皮膚炎を呈するマウス(INT mutant)の病理所見を詳細に検討した。皮膚には表皮下にリンパ球浸潤が認められ、角質層の著明な肥厚がみられた。特徴的なのは、本マウスにおいて、著明な白血球の増加が見られることである。増加した白血球は成熟リンパ球様で、表面マーカーは、B-220陽性のB細胞の増加が見られた。肝のグリソン鞘,腎の皮質,脾臓の赤脾髄,肺に多数の白血球の浸潤が認められ、免疫染色ではB-220陽性細胞が見られたことにより本マウスではBリンパ球の増殖分化に異常があると考えられた。末梢血リンパ球のクロナリティは現在検索中である。 同様の皮膚異常を呈するflaky mouseをアメリカのジャクソンラボより入手し、交配を行っている。F_1の個体数がある程度得られたところで適当なDNAマーカーを用いて、表現型と染色体上の遺伝子座の関係について検索を行う予定である。
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