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2000 年度 実績報告書

EBV関連末梢T細胞性悪性リンパ腫におけるEBVの細胞生物学的役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11670778
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

和田 紀子  京都府立医科大学, 医学部, 助手 (80295667)

研究分担者 森本 哲  京都府立医科大学, 医学部, 助手 (30326227)
キーワードEBV / EBV-PTCL / EBV関連末梢T細胞性悪性リンパ腫 / LMP-1 / NFκ-B
研究概要

EBウイルス(EBV)関連末梢T細胞性悪性リンパ腫(EBV-PTCL)は、EBの感染したT細胞が、単クローン性に増殖した悪性リンパ腫で、予後不良の疾患である。EBV-PTCLに感染しているEBVは、T細胞の腫瘍化のみならず機能発現(サイトカイン産生)に影響していると予想されるが、実験室でT細胞に感染しないため、T細胞に対するEBVの作用については今日までほとんど解明されていない。一方、EBV-PTCLではがん遺伝子としての活性を持つEBV由来のLMP1遺伝子が発現しており、EBV-PTCL発症との関わりで注目される。
本研究では、1)EBV-PTCLに発現しているLMP1の遺伝子解析を行い、野生株との分子学的相違を解明すること、2)EBV-PTCL由来および野生株由来のLMP1遺伝子全長をT細胞株(IL2依存性株、CD8陽性株)に導入し、増殖、形質発現、機能(サイトカイン産生能)への影響を解析すること、3)LMP1導入T細胞株を免疫不全マウスに接種し、腫瘍原性およびEBV-PTCLモデルとなるか検討することを目的としている。
これまでに10例のEBV-PTCLのLMP1遺伝子のDNA配列の解析した。その結果、全例のLMP1遺伝子のC末端に30bpの欠失と4-8tandem repeatの存在が明らかになった。さらにこれらについてアミノ酸配列の解析を加えたところ、EBV関連鼻咽腔がん由来のCAO細胞株と同一の7箇所アミノ酸置換が見られた。
今回明らかになった7箇所アミノ酸置換のEBV-PTCL発症に関わる生物学的意義を解明するために、10例のEBV-PTCLから得られたLMP1遺伝子の活性をNF-κBを標的として解析中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Imashuku S,Hibi S, et al: "Management of severe neutropenia with cyclosporin during initial treatment of Epstein-Barr virus-related hemophagocytic lymphohistiocytosis(EBV-HLH)"Leukemia & Lymphoma. 36(3-4). 339-346 (2000)

  • [文献書誌] Imashuku S,Hibi S, et al: "Outcome of clonal hemophagocytic lymphohistiocytosis : analysis of 32 cases."Leukemia & Lymphoma. 37(5-6). 577-584 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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