研究課題/領域番号 |
11670799
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
原田 研介 日本大学, 医学部, 教授 (40208674)
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研究分担者 |
鮎沢 衛 日本大学, 医学部, 助手 (40287610)
能登 信孝 日本大学, 医学部, 講師 (70267053)
岡田 知雄 日本大学, 医学部, 助教授 (50177052)
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キーワード | 川崎病 / IL-4 / RDA / PCR |
研究概要 |
川崎病のRDA法によって検出されたIL-4関連因子であるAminopeptidase NとIL-4 STATのm-RNAの発現は急性期に強く、いっぽうIL-4自身のm-RNAは回復期に強く発現していた。さらにはIL-4R(receptor)のm-RNA発現は有熱コントロールよりもやや高いが、病日を通じて有意な差はなかった。そのため、インフォームドコンセントを得た新規患者30名以上、および有熱コントロールから採血を行い、急性期と回復期のIL-4の血清中濃度を測定することにした。現段階では、15人の結果で、急性期(4.76±4.37pg/ml)、回復期(5.22±4.68pg/ml)で、ともにコントロール(4.28±2.50pg/ml)に比べてやや高い傾向が得られているが、いまのところ有意差はえられていない。急性期に比べて回復期の方が上昇する傾向があることはさらに20〜25人の川崎病患者と10〜15人のコントロールについて、IL4およびIL-4R、さらにはIL-4が産生を抑制するIgG3、IgG2bなども測定する予定で、血清を保存中である。 また、Aminopeptidase Nのリガンドであるcorona virusについては、現段階までに施行した12例のPCRによって検出された例はなく、川崎病におけるIL-4関連因子の変動が、ウイルス感染によって惹起されている可能性を支持する所見は得られていないが、症例数を20以上に増やして確認することが望ましいと考える。
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