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1999 年度 実績報告書

グルココルチコイドによるアポトーシスに影響する遺伝子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11670810
研究機関国立小児病院(小児医療研究センター)

研究代表者

宮下 俊之  国立小児病院, 小児医療研究センター・先天異常研究部・遺伝染色体研究室, 室長 (60174182)

キーワードアポトーシス / 細胞死 / カスペース / プロテアーゼ / 共焦点レーザー顕微鏡
研究概要

我々はこれまで科学研究費補助金によって、グルココルチコイドによるアポトーシスに関して、特にカスペースと呼ばれるアポトーシス実行プロテアーゼとの関連で解析してきた。本年度は、カスペースの細胞内分布に関する解析を行った。方法は8種類のカスペースをGreen Fluorescent Protein(GFP)との融合蛋白として培養細胞で一過性に発現させ、共焦点レーザー顕微鏡でその細胞内分布を解析した。一部は活性中心、その他細胞内分布に影響を与えると推測される部位のアミノ酸に変異を加えたものも用いた。
その結果、カスペース2は核蛋白質であることが判明した。核内移行には24KKNR27(数字はアミノ酸番号)からなるアミノ酸配列が関与していることがその変異体を用いた解析から明らかとなった。その他の蛋白質は主に細胞質に分布したが、カスペースによっては核内にもかなりの割合で分布するものもあった。カスペース2、8、10(特に10)は一過性発現により凝集する傾向が認められた。興味あることにカスペース2及び10のプロドメインは著明な線維状の分布を示した。またカスペース8、10は一過性の発現により細胞死が認められたが、その他のカスペースは予想に反し全長を発現しただけでは著名な細胞死は認められなかった。
以上の点より細胞内分布はカスペースのメンバーによって異なること、凝集性と細胞死誘導能が関連していることが判明した。
今後は、細胞内分布と核その他の細胞小器官との関係を2重染色によってより詳細に解析すると共に、アポトーシス誘導能に関しても定量的に検討する予定である。またアポトーシスによって細胞内分布が如何に変化するかも検討したい。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Fujii, K., et al.: "γ-irradiation deregulates cell cycle control and apoptosis in nevoid basal cell carcinoma syndrome-derived cells"Jpn. J. Cancer Res.. 90(12). 1351-1357 (1999)

  • [文献書誌] Miyashita, T., et al.: "Expression of extended polyglutamine sequentially activates initiator and effector caspases"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 257(3). 724-730 (1999)

  • [文献書誌] Okamura-Oho, Y., et al.: "Dentatorubral-pallidoluysian atrophy protein interacts through a proline-rich region near polyglutamine with the SH3 domain of an insulin receptor tyrosine kinase substrate"Hum. Mol. Genet.. 8(6). 947-957 (1999)

  • [文献書誌] Takahashi, M., et al.: "Overexpression of Bcl-2 protects human hepatoma cells from Fas-antibody-mediated apoptosis"J. Hepatol.. 31(2). 315-322 (1999)

  • [文献書誌] Komatsu, K., et al.: "Human homologue of S. pombe Rad9 interacts with BCL-2/BCL-xL and promotes apoptosis"Nature Cell Biol.. 2(1). 1-6 (2000)

  • [文献書誌] 宮下俊之: "Caspaseは神経変性疾患に深く関与する?"細胞工学. 18. 1799-1804 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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