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1999 年度 実績報告書

ヒトとマウスにおける抗セントロメア抗体のエピト-プの経時的解析

研究課題

研究課題/領域番号 11670823
研究機関名古屋大学

研究代表者

室 慶直  名古屋大学, 医学部, 講師 (80270990)

キーワード抗セントロメア抗体 / エピトープ
研究概要

膠原病は皮膚、関節、血管、および内臓諸臓器を病変とする全身性自己免疫疾患である。申請者は軽症型強皮症の血清学的マーカーとされる抗セントロメア抗体(ACA)を用いてセントロメア抗原の構造と機能の解析、疾患特異性の検討及びセントロメア抗原に対する自己免疫反応の解析を行ってきた。ACAの産生機構の解明を目的として、主要対応抗原のCENP-A,-B,-Cに関して、ヒトACAの反応性を継時的に調べた所、CENP-A,-Cに対する反応性は多少の変動があるのに対して、CENP-Bに対する反応性は安定しており、殆ど変化が見られなかった。免疫グロブリン別にそれらの反応性を比較したところ、CENP-A,-Cに対する反応性は患者間で多様性が認められるものの、IgG,IgM,IgAクラスそれぞれに反応を認めたが、CENP-Bに対する反応はIgGクラスに限定されるものであった。以上の結果より、CENP-A,-Cに対する自己免疫応答とCENP-Bに対する自己免疫応答に明らかな差異が存在することが判明した。動物でヒトのACAを模倣する抗体を作成するために用いる免疫源としては、種において保存性の非常に高いCENP-BのC末端部分を2量体化させたものを候補にしているが、CENP-CのC末端部分に比較すると架橋剤による2量体化の効率がひとつの課題であることが判明した。一方、ひとのACAに対するCENP-Aのメジャーエピトープ部分であるN末端はマウスのアミノ酸配列と比較的異なることより、合成ペプチドの免疫はマウスは適さないと考えられ、別のグループよりウサギで抗CENP-A抗体を作成した研究があることよりウサギを使用する予定とする。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Y.Muro: "Autoepitopes on autoantigen CENP-A are restricted to the N-terminal region,which has no homology with histone H3"Clinical&Experimental Immunology. 119・(印刷中).

  • [文献書誌] Sachiko Akimoto: "Clinical and immunological characterization of patients with systemic sclerosis overlapping primary biliary cirrhosis"Journal of Dermatology. 26・1. 18-22 (1999)

  • [文献書誌] Kazumitsu Sugiura: "Anti-annexin V antibodies and digital ischemia in patients with scleroderma."Journal of Rheumatology. 26・10. 2168-2172 (1999)

  • [文献書誌] Hiroki Onouchi: "Clinical features and lgG subclass distribution of anti-p80 coilin antibodies."Journal of Autoimmunity. 13・2. 225-232 (1999)

  • [文献書誌] 加藤吉弘: "抗CENP-F抗体陽性の色素性乾皮症の一例"日本皮膚科学会雑誌. 110・(印刷中).

  • [文献書誌] 柳田淳美: "抗Mi-2抗体陽性の皮膚筋炎の一例"日本皮膚科学会雑誌. 110・2. 171-175 (2000)

  • [文献書誌] 室 慶直: "自己抗体と自己免疫'99"医学生物学研究所. 8 (1999)

  • [文献書誌] 室 慶直: "KEY WORD 2000-2001膠原病"先端医学社. 2 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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