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2000 年度 研究成果報告書概要

アトピー性皮膚炎におけるTh2反応優位をもたらす機序-動物モデルを用いての解析

研究課題

研究課題/領域番号 11670848
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 皮膚科学
研究機関杏林大学

研究代表者

早川 順  杏林大学, 医学部, 助手 (30255393)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
キーワードアトピー性皮膚炎 / Th1 / Th2 / IL-4 / IFN-γ / リンパ節細胞 / 樹状細胞
研究概要

我々は、マウスにハプテンを連続塗布することにより、アトピー性皮膚炎(AD)類似の免疫反応を呈する動物モデルを確立している。本研究ではこのモデルを用いて、ADにおけるTh2優位の反応がもたらされる機序の解明を試みた。このモデルにおいては急性期のリンパ節細胞(LNC)はTh1優位であり、慢性期ではTh2優位となる。サイトカインの産生は、主にフローサイトメトリーを用いた細胞内サイトカイン測定により行った。驚いたことに、急性期、慢性期におけるIFN-γ産生細胞(CD8,CD4とも)の頻度においては有意差を見出せなかった。一方、IL-4産生CD4^+、γδ^+、NK細胞は慢性期において増加していた。しかし、抗IL-4抗体や抗IL-10抗体を培養系に加えても、慢性期LNCからのIFN-γ産生は、急性期LNC程には回復しなかった。そこで、IL-12を産生するCD11c樹状細胞(DC)の頻度を検討したところ、慢性期LNCにおける著明な減少を認めた。以上の結果より、慢性期LNCにおいてはCD4T細胞、γδT細胞、NK細胞からのIL-4の増加と、IL-12産生性CD11cDCの減少という2つの要素により、IFN-γなどのTh1サイトカインを産生するT細胞(CD8,CD4)は、活性化を阻害される結果として全体としてTh2にシフトするものと考えられた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 早川順 他: "Helicobacter pyloriに対する除菌療法を試みたアナフィラクトイド紫斑の1例"臨床皮膚科. 54(6). 414-417 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 早川順 他: "アトピー性皮膚炎患者における発汗障害の解析"日本皮膚科学会雑誌. 110(7). 1115-1119 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Kitagaki H, Hayakawa J, Teraki Y, Kimishima M, Mizukawa Y, Hayakawa K, Fujisawa S, Shiohara T: "Genetically controlled cytokine bias toward type 1 responses can be overcome by increasing the frequencies of antigen administration : a shift toward type 2 responses upon repeated elicitation of contact hypersensitivity is a universally applied paradigm independently of mouse strain."J Immunol. (submitted).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Hayakawa J, Shiohara T: "Analysis of abnormal sweating responses in patients with atopic dermatitis."Jpn J Dermatol. 110. 1115-1119 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Hayakawa J, Iwashita K, Shiohara T, Takahashi S: "A case of anaphylactoid purpura which showed the improvement following eradication of Helicobacter pylori."Rinsho derma. 54(6). 414-417 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2002-03-26  

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