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1999 年度 実績報告書

肝内血行動態変化の解析による肝癌発生・発育のメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 11670899
研究機関九州大学

研究代表者

相部 仁  九州大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40304810)

研究分担者 田嶋 強  九州大学, 医学部, 医員
吉満 研吾  九州大学, 医学部, 助手 (20274467)
本田 浩  九州大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90145433)
キーワード肝癌 / CTAP / CTA / Angiogenesis
研究概要

1.等施設では肝切除術が予定されている肝癌患者に対し、1996年からCTAPとCTAによる術前評価を施行している。これらの肉眼的病理所見と画像評価の対比からCTAPとCTAの撮像プログラムは次のように行っている。
1)CTAP:カテーテルを上腸間膜動脈に留置し、ヨード系造影剤を2.5ml/秒、総量100mを注入し、開始後25秒から撮像厚5mm、ヘリカルピッチ1で肝臓全体を撮像する。
2)CTA:経カテーテル的に固有肝動脈から1.5ml/秒-2.5ml/秒にて20秒間、造影剤を注入し、開始後5秒から同様の撮像厚、ヘリカルピッチで肝臓全体を撮像する。
2.これらの症例のうち、肝癌患者45名(50結節)のうち直径3cm以下であった10結節を対象とし、以下の検討を行った。病理学的検討では、1結節が高分化型肝癌、6結節が中分化型肝癌、3結節が両者の混在したいわゆるearly-advanced HCCであった。これらを高分化型肝癌成分と中分化型肝癌成分に分け、それぞれについて病変と周囲肝実質の1mm2当りの総動脈数(正常動脈+異常動脈)、正常動脈数、門脈数を計測した。高分化成分では病変の門脈数は比較的保たれており、正常動脈数は軽度減少していた。一方、中分化成分では門脈数、正常動脈が高度に減少し、変性を起こした異常動脈が著増していた。CTAP・CTA所見は、1)CTAPで周囲肝実質と等吸収、CTAで周囲より低吸収を示すパターンIと、2)CTAPで低吸収、CTAで高吸収を示すパターンIIの2種類に分類された。上記の病理所見とCTAP・CTA所見を比較すると、肝癌の高分化成分とパターンI、肝癌の中分化成分とパターンIIが対応していた。
3.本年度は、再発肝癌の切除症例を含めて対象を増やし、さらにangiogenesisの点からも検討を重ねる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Honda,H.Aibe,K.Yoshimitsu,T.Tajima,et al.: "Vascular changes in hepatocellular carcinoma : correlation of radiologic and pathologic findings"American Journal of Roentgenology. 173. 1213-1217 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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