研究課題/領域番号 |
11670905
|
研究機関 | 東京都立保健科学大学 |
研究代表者 |
齋藤 秀敏 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 助教授 (50196002)
|
研究分担者 |
加藤 二久 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 助教授 (70095107)
福田 賢一 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 教授 (70189942)
入船 寅二 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 教授 (40085642)
大谷 浩樹 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 助手 (10259145)
福士 政広 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 助教授 (70199199)
|
キーワード | 定位放射線治療 / 孤立性肺癌 / 吸収線量計算 / Dose Volume Histgram / モンテカルロ法 |
研究概要 |
定位放射線治療のためのモンテカルロ法による3次元線量分布計算システムに関する研究の最終年度として、肺癌定位放射線治療のためのEGS4モンテカルロコードを利用した体内線量分布計算システムの開発を継続して行った。本年度はこれまでの単純胸部モデルから、CT情報を利用した治療計画に応用できるようシステムを改良し、孤立性肺癌の定位放射線治療モデルについて線量計算を行い、照射法、照射エネルギーによる線量分布の変化を検討した。 具体的な孤立性肺癌の定位放射線治療モデルとして、M.Cristyらの楕円による人体数式ファントム成人男性胸部を単純化し、肺内中央部に直径2.0cmの球体を孤立性肺癌(GTV)として挿入したモデルを作成した。このモデルでは、GTVの周囲5mmまでの球体をCTV=PTVとして3cmφの円形照射を設定し、1)固定1門照射、2)対向2門照射、3)180°回転1門照射:ガントリー回転角:0-180°、4)180°回転3門照射:ガントリー回転角:0-180°+ベッド角:-20,0,20°、5)360°回転1門照射、以上の5照射方法についてDose Volumu Histogramを比較することによって最適照射条件の検討を行った。 検討の結果、対向2門照射と比較して180°回転3門照射は標的体積内の線量均一性が高く、照射体積を小さくできること、GTVの中心点の線量で正規化した場合、エネルギーが小さいほどGTV内の均一性は高く、平均線量は100%に近くなること、さらに、CTV内の肺組織(sub-clinicalな浸潤)に対しても均等な照射が可能であることを明らかにした。さらに、線質による照射体積の変化は、6MVに対して4MVで+8%、10MVで-8%のみであることを明らかにした。
|