研究課題/領域番号 |
11670933
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
太田 克也 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (20251514)
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研究分担者 |
松島 英介 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (50242186)
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キーワード | 脳磁図 / 事象関連電位 / 精神分裂病 / 意味的処理 / 後下部側頭葉 / 上側頭回 / 角回 / 視覚 |
研究概要 |
精神分裂病の意味的情報処理の異常について脳磁図を用いて調べるために、本年度は視覚呈示による文課題を2つ作成した。そして、健常被験者に対して本課題を行わせて脳磁図を測定した。文を1単語ずつ1.2秒間隔で呈示し、助詞、先行する文脈と意味的に一致する名詞、意味的に逸脱する名詞の3条件について脳磁図を記録し、条件別に平均加算を行ったところ、潜時100〜250msecおよび300〜500msecの2つの区間において脳磁界反応が認められた。100〜250msecの区間では助詞より名詞の方がRMS(root mean square)が有意に大きく、後下部側頭葉付近に電流源が推定された。300〜500msecの区間では文脈と意味的に一致する名詞より逸脱する名詞の方がRMSが有意に大きく、上側頭回〜角回付近に推定された。前者は単語を認知する過程が、後者は単語を文脈に統合していく過程が関連する(事象関連電位のN400に相当する)活動であると考えた(第2回ヒト脳機能マッピング研究会学術集会において発表)。また、先行する文脈と一致はするが期待度の低い動詞句文末刺激でも300〜600msecの区間において脳磁界反応が見られ、上側頭回〜角回付近に推定された(第36回日本脳波・筋電図学会学術大会において発表)。精神分裂病の意味的情報処理については、従来から行ってきた事象関連電位研究により文脈利用の障害が神経生理学的に明らかとなり、Schizophrenia Reseachに発表した。また、Dm効果と意味記憶との関連について臨床脳波に、N400についてのReviewをClinical Neuroscienceに掲載した。
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