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1999 年度 実績報告書

プレセニリン1切断酵素の同定

研究課題

研究課題/領域番号 11670943
研究機関大阪大学

研究代表者

工藤 喬  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10273632)

研究分担者 田中 稔久  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10294068)
中村 祐  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70291440)
武田 雅俊  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00179649)
今泉 和則  大阪大学, 医学系研究科, 講師
キーワードアルツハイマー病 / プレセニリン、 / 小胞体、 / 分子シャペロン
研究概要

プレセニリン1(PS1)は第6-7膜貫通部位間のループ構造で切断を受け、N末端とC末端にわかれることが知られている。この切断はゴルジ装置以降で起こるが、この切断とPS1は興味深い。PS1が全長のままで存在する小胞体は、分泌蛋白や膜蛋白の折りたたみの場所として重要であるが、種々のストレス条件下では正常な折りたたみ構造のとれない蛋白が小胞体内に蓄積することが知られている。これを小胞体ストレス(ER stress)と呼ぶが、この環境変化に応答するシステムUPR(unfolded protein response)が存在する。我々は、小胞体に局在するPS1とこのUPRに注目した。UPRの1つとして、蛋白の折りたたみを促進する分子シャペロンGRP78の誘導が知られている。小胞体にunfolded proteinが溜まると小胞体膜上にあるセンサー分子のIre1pが自己リン酸化を受け、ホモダイマーを形成する。このシグナルは核に送られ、GRP78のプロモーター領域にあるUPRE(unfolded protein response element)に転写因子が結合してGRP78の誘導がなされる。我々は変異型PS1導入細胞においてER stress下でのGRP78誘導が抑制されていることを見いだした。更にPS1とIre1Pが結合すること、変異型PS1はIre1pの自己リン酸化を抑制することが示した。従って、FADのように変異型PS1存在下ではER stress時に充分な分子シャペロンが誘導できないため、細胞死の方向に向かうものと考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] H.Tanimukai et al.: "Presenilin-2 mutation and polymorphism in Japanese Alzheimer disease patients"Clinica Chimica Acta. 283,. 57-61, (1999)

  • [文献書誌] Y.Nakano et al.: "Accumulation of murine amvloid β42 in a gene-dosage-dependent manner in PS1 'knock-in'mice"Eur. J. Neurosci.. 11,. 2577-2581, (1999)

  • [文献書誌] T.Katayama et al.: "Presenilin-1 mutations downregulate the signalling pathway of the unfolded-protein response"Nat Cell Biolog,. 8,. 479-485, (1999)

  • [文献書誌] 工藤 喬ら: "アルツハイマー病の成因と一次予防"精神医学レビュー. 30、. 87-96、 (1999)

  • [文献書誌] 工藤 喬ら: "プレセニリン蛋白の病理"Pharma Medica. 18(2). 41-48 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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