研究課題/領域番号 |
11670947
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研究機関 | 高知医科大学 |
研究代表者 |
井上 新平 高知医科大学, 医学部, 教授 (20125826)
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研究分担者 |
下寺 信次 高知医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (20315005)
氏原 久充 高知医科大学, 医学部, 助教授 (00213421)
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キーワード | 精神分裂病 / 病因 / 脆弱性-ストレスモデル / ドーパミン仮説 / 心理社会的ストレス / 家族 / 心理教育 / ビデオ教材 |
研究概要 |
1.精神分裂病の家族教育に関する資料を検討した結果、教育用ビデオを全5巻-症状編、原因編、治療編(2回)、地域編-作成することに決定した。12年度はその中で第2巻を作成した。 2.第2巻は原因編で、まずシナリオを作成した。全体で約14分で、タイトル・プロローグ・原因として想定されている事柄の説明・エピローグ・エンドタイトルより構成されている。また、家族グループ場面を挿入した。家族は高知医科大学の教育関連病院である土佐病院で治療を受けている者5名に協力を依頼し撮影の同意を得た。同病院の医師・精神科ソーシャルワーカーを検討会に加えて、合計5回の会議をもった。撮影場面としては、家族グループの場面、医師が脆弱性-ストレス学説を説明する場面、ドーパミン仮説を説明する場面などを設定した。ドーパミン仮説を説明する場面では、脳の肉眼的所見や顕微鏡的所見をCGにて作り出し、理解の促進を図った。 3.シナリオに沿って高知医科大学と土佐病院で撮影を行った。撮影は専門業者に依頼した。撮影は順調に進行し編集作業を経て第2巻が完成した。 4.今後は作成し終わったビデオを用いて家族教育を行う予定である。現在各地で行われている家族教室への普及を図る予定である。これらの診療活動を通じて、まず家族の病気理解をはかり、ついで分裂病の再発防止、家族の精神的健康の増進、負担軽減などに役立てる予定である。また各地の講演会でビデオを用いてきており、おおむね好評である。
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