研究課題/領域番号 |
11670954
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
滝川 守国 鹿児島大学, 医学部, 教授 (70041423)
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研究分担者 |
竹之内 薫 鹿児島大学, 医学部, 助手 (60274817)
福迫 博 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 講師 (60228880)
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キーワード | 磁気刺激 / 動物 / キンドリング現象 / 扁桃核 / 深部脳波 |
研究概要 |
本年度は、高頻度磁気刺激(rTMS)がてんかんモデルであるキンドリング現象完成家兎にいかなる影響を与えるかを検討した。何故なら、rTMSを臨床で使用する場合留意すべきことはTMS治療中及び治療後に痙攣を誘発したという報告があるからである。このことを視覚誘発電位を指標としてrTMSによる脳の可塑性という視点からも調べた。 実験では成熟雄性家兎を用いた。深部脳波(扁桃核)と皮質脳波(前頭及び後頭部の4部位)から脳波を導出した。rTMSは10Hzで最大誘導電圧の80%で磁気刺激コイルを前頭部に密着して毎日反復rTMSを行いそれを前出の誘発電位および有向コヒーレンス法で解析した。 その結果、キンドリング完成家兎(てんかん家兎)は、rTMSによって対照に比べて、異常脳波の誘発がみられた。また誘発電位も対照と比べてその潜時が短縮しかつ振幅も優位に大きくなった。このことから、臨床においてもてんかん患者など痙攣素因のあるものに対しては慎重にrTMSを施行すべきであると考える。 この結果は、2001年度の日本生物学的精神医学会(長崎、4月)で発表の予定である。
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