研究課題/領域番号 |
11670968
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
中村 道子 東邦大学, 医学部, 助教授 (50180401)
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研究分担者 |
高松 研 東邦大学, 医学部, 教授 (90154898)
鈴木 二郎 東邦大学, 医学部, 教授 (10090408)
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キーワード | 精神分裂病 / 異種性 / レセプター遺伝子多型性 / ハロペリドール / 治療反応性 / global assessment scale |
研究概要 |
現在までの精神分裂病の遺伝学的研究により、分裂病の病因には異種性が存在すると考えられる。その異種性を考慮しながら、病因を解明していく必要がある。病因の異種性をより明らかにする手段として、抗精神病薬に対する治療反応性について検討することとした。主としてドパミンD2レセプター遮断薬であるハロペリドールによる治療反応性について、反応の良い群と良くない群に分け、レセプター遺伝子多型性を検索することとした。 平成11年度は精神分裂病と診断された患者で主としてハロペリドールの内服治療で精神症状が改善し、維持療法として、ハロペリドール低用量(0.75〜5mg/日)で安定した状態を維持している患者を治療反応性の良い患者群として、現在までの症状と治療反応性について検討した。この患者群をA群とした。治療反応性の良くない群はハロペリドールの高用量(20〜40mg/日)を内服しても、1年以上幻覚妄想状態が続いている患者群をB群とした。精神分裂病の診断はICD-10により行い、ハロペリドールの治療反応性についての客観的指標としては、global assessment scale(GAS)を用いて、評価を行った。また健常対照群をC群とした。そしてA群、B群、C群各々の対象からそれぞれ同意を得て、採血し、DNAを抽出した。 A群、B群、C群の対象を集め、DNAを抽出するのに予想以上の時間を要し、DRD4遺伝子多型性の検索は終了していない。本年度の当初の研究実施計画より、遅れているが、対象となるDNAの準備はできており、DRD4遺伝子多型性や5HTR2A遺伝子多型性については我々自身が行う実験系はすでにできているので、次年度においては予定を遂行できると考える。
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