研究課題/領域番号 |
11670991
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
村手 隆 名古屋大学, 医学部, 教授 (30239537)
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研究分担者 |
内田 俊樹 名古屋大学, 医学部, 医員
大橋 春彦 名古屋大学, 医学部, 医員
木下 朝博 名古屋大学, 医学部, 助手 (60283446)
高木 明 名古屋大学, 医学部, 助手 (30135371)
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キーワード | MDS / 造血クローン性 / PCR based HUMARA法 / 鉄芽球性貧血 / HUMARA-MSP法 / p15メチル化 / 造血幹細胞 |
研究概要 |
MDS患者骨髄中の正常造血幹細胞の存在の検証: 治療を最終目標にした、骨髄異形成症候群での正常造血幹細胞の分離回収の有効性の検討を目指す本研究課題において、我々は昨年度に(1)クローン性解析のPCR based HUMARA methodの有効性と限界、(2)MDSのうち、鉄芽球性貧血の造血幹細胞レベルでのクローン性解析、(3)methylation specific PCRによる高感度クローン性解析法(HUMARA-MSP)の確立、(4)HUMARA-MSP法を用いたMDS症例の幹細胞レベルでのクローン性解析を行い、成果を論文化した。 (1)97例の正常女性にてPCR based HUMARA method にて分離した各細胞集団のクローン性解析を行い、得られたデータのばらつきから本方法によりクローン性ありとする判定の安全限界を設定した。(2)鉄芽球性貧血3症例にて造血幹細胞レベルでのクローン性解析を行い、本疾患の特徴である鉄染色陽性と造血幹細胞レベルでのクローン性の存在とが、よく相関していることを、初めて明らかにした。(3)最近報告された、bisulfateによりDNAを修飾して行うmethylation specific PCR(MSP)法をクローン性解析のHUMARA法に応用して、結果の解釈が容易で誤りの少ないHUMARA-MSP法を確立し、若干の症例について解析結果を提示した。(印刷中) (4)我々が、報告してきたMDSの病型移行に関係する癌抑制遺伝子p15のメチル化による不活性化と、上記のHUMARA-MSP法を用いて造血幹細胞レベルでのクローン性とが密接に相関することを、明らかにした。 (印刷中)
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