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2000 年度 実績報告書

慢性骨髄性白血病進展に関わるアポトーシス制御遺伝子とc-kit遺伝子

研究課題

研究課題/領域番号 11671018
研究機関日本医科大学

研究代表者

猪口 孝一  日本医科大学, 医学部, 助教授 (10203267)

キーワードCML / mutation / c-kit / apotosis / calpastatin
研究概要

白血病発症の分子生物学的解析をテーマに研究した。特に慢性骨髄性白血病(CML)の発症およびCML臨床血液像の違いを分子生物学的手法により細胞レベルで解析・解明することを目的とした。主たる解析遺伝子は白血病細胞のc-kitおよびR3-2遺伝子である。
CML80症例(慢性期48症例、移行・急性期32例)にてc-kit遺伝子細胞膜直下領域をPCR-SSCP法および、塩基配列決定法にて突然変異を解析した。CML慢性期7症例で遺伝子変異が観察された。このうち6症例はcodon541 ATG(Met)→CTG(Leu)を1症例はcodon564 AAT(Asn)→AAG(Lys)の遺伝子変異が観察された。これらの変異例では白血球増多が高度の傾向が認められ、急性期パターンも非典型的であった。このc-kit遺伝子に突然変異が生理学的に白血病を発症してくるのかin vitroおよびマウスにて検討したところ、マウスには腫瘍を形成しなかった。in vitro Baf3細胞増殖能はcodon564 AAT(Asn)→AAG(Lys)c-kitを発現させるとwild c-kitに比べ増殖能が亢進したが、完全なるIL3自立増殖能ほどではなかった。codon541はwild c-kitに比べほとんど同じ増殖能であり、ポリモルフィズムの可能性が考えられた。c-kit変異はCML発症に関わる症例があるものの、頻度は低率であり、病型に影響を与えている可能性が考えられた。R3-2遺伝子はcalpastatin類似遺伝子でありCML急性期で高発現されている症例が多く、一部の症例で分子量が変化していた。なお、CML症例でp51/p63遺伝子変異が観察され現在検討中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Nakamura H,Inokuchi K et al: "A case of chronic myeloid leukemia with minor 6cr・all transcript following fluorouracil therapy for …"Annals of Hematology. 79(7). 396-401 (2000)

  • [文献書誌] Watanabe A,Inokuchi K et al.: "Repeated efficiency of all-trans-retinoic acid in acute promyelocytic leukemia patient"American Journal of Hematology. 65(1). 87-88 (2000)

  • [文献書誌] Yasukawa M.et al.: "Analysis of HLA-DRB1 alleles in Japanese patients with chronic myelogenous leukemia"American Journal of Hematology. 63(2). 99-101 (2000)

  • [文献書誌] Inokuchi K et al: "Abnormality of c-kit * protein in Certain Patient with CML Leukemia-Potential Clinical Significance"Leukemia. (印刷中).

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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