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1999 年度 実績報告書

免疫抑制剤ミゾリビンに結合する腎蛋白質(特に分子シャペロン)に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11671024
研究機関秋田大学

研究代表者

涌井 秀樹  秋田大学, 医学部, 講師 (70240463)

研究分担者 小松田 敦  秋田大学, 医学部, 助手 (70272044)
伊藤 英晃  秋田大学, 医学部, 助教授 (80168369)
キーワード免疫抑制剤 / ミゾリビン / 分子シャペロン / HSP60 / 14-3-3蛋白
研究概要

免疫抑制剤ミゾリビンに結合する蛋白質をブタ腎から精製し、このうち分子シャペロンであるHSP60と14-3-3蛋白についてさらに解析を行った。
1.ミゾリビンとHSP60について
(1)ミゾリビンがHSP60に強く結合することをアフィニィティーカラムクロマトグラフィーと表面プラズモン共鳴分析法により示した。
(2)種々のミゾリビンアフィニィティーカラムを用いた分析により、ミゾリビン分子内のNH_2グループの構造がHSP60との結合に関与することを示した。
(3)ミゾリビンがHSP60のシャペロン活性を抑制することを、変性酵素の再修復能を測定する系を用いて示した。
以上、ミゾリビンの標的蛋白としてHSP60を初めて同定した。ミゾリビンの免疫抑制作用機序の一つにHSP60のシャペロン活性の抑制があるものと考えられ、米国生化学分子生物学会誌に発表した。
2.ミゾリビンと14-3-3蛋白について
(1)ミゾリビンが14-3-3蛋白と結合して構造を変化させることをアフィニィティーカラムクロマトグラフィーとCDスペクトラムにより示した。
(2)14-3-3蛋白は活性型グルココルチコイドレセプター(GR)に作用し、その転写能を増強させる(Wakui H,et al.,J Biol Chem 272:8153-6,1997)。そこで、ミゾリビンがこの系に及ぼす影響についてGST pull-down法とトランスフェクション法により検討した。その結果、ミゾリビンは14-3-3蛋白のGRへの結合性を高め、GRの転写活性能を増強させることを示した。
以上、ミゾリビンの免疫抑制作用機序の一つとして、分子シャペロン14-3-3蛋白を介するGRの転写活性増強作用があるものと考えられた(投稿中)。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hideaki Itoh: "Mammalian HSP60 is a major target for an immuosuppressant Mizoribine"The Journal of Biological Chemistry. 274・49. 35147-35151 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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