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1999 年度 実績報告書

連続近赤外線分光装置による脳内ヘモグロビン濃度と脳血流に関する臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11671070
研究機関香川医科大学

研究代表者

磯部 健一  香川医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (00159815)

研究分担者 日下 隆  香川医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (50274288)
近藤 昌敏  香川医科大学, 医学部, 助手 (60234952)
キーワード連続近赤外分光測定装置 / パルス式色素希釈法 / インドシアニングリーン / 新生児 / 脳内ヘモグロビン濃度 / 脳内ヘモグロビン酸素飽和度 / 脳血流
研究概要

1.出生後早期の脳内ヘモグロビン濃度と脳内ヘモグロビン酸素飽和度の測定
近赤外分光測定装置(NIRS)を用い、7名の新生児の出生後早期の脳組織における酸素化ヘモグロビン(HbO_2)、脱酸素化ヘモグロビン(Hb)、総ヘモグロビン(T-Hb)濃度と脳内ヘモグロビン酸素飽和度(SbO_2)の変化を測定した。出生後2〜3分以内にHbO_2は急速に上昇し、この時期に一致してT-Hbは一過性に増加し、以後Hbの低下とともに減少した。しかし多血症と縦隔気腫を合併した症例のT-Hbは他の6例より高値を示した。SbO_2は出生後1.5分の18%から5〜6分後の約55%まで急速に上昇し、それ以後は緩やかに約10%増加した。一方、出生直後に短時間酸素投与された3例では、酸素投与の無い症例よりも非常に早く脳の酸素化が起きた。以上の成績より、出生後早期の生理的変化として脳循環と脳内酸素化のダイナミックな変化が起きることが示された。
2.脳血流の測定
成人ではパルスオキシメータの原理を用いたパルス式色素希釈法(PDD)により、動脈血中のインドシアニングリーン(ICG)の濃度を正確に測定できる事が報告されているが、新生児領域での検討が行われていないので基礎的研究として、20例の新生児(出生体重651〜3556g)について、ICG(0.2〜0.5mg/kg)を静注後、任意の1〜3点(3〜9分)で採血した。ICG実測値とPDDでの測定値との間にr=0.924(p<0.001)の良好な相関が得られ、PDDにより新生児においても動脈血中のICGの濃度を正確に測定できる事が明らかとなった。この方法とNIRSと組み合わせて測定した頭蓋内病変を有しない4例の脳血流量は、13.0〜14.8ml/100g/minであり,従来の^<133>Xeクリアランス法、PETと同様の成績が得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kenichi Isobe: "Changes in cerebral hemoglobin concentration and oxygen saturation immediately after birth in the human neonate・・・"J.Biomed.Opti. (in press). (2000)

  • [文献書誌] 磯部健一: "新生児の脳機能モニター"日本新生児学会雑誌. 35・(4). 720-724 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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