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2000 年度 実績報告書

新生児・未熟児における人工換気に起因する肺損傷の発生機序の解明ならびに予防の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11671073
研究機関杏林大学

研究代表者

河野 寿夫  杏林大学, 医学部, 教授 (10306673)

研究分担者 野村 優子  杏林大学, 医学部, 助手 (40311972)
渡辺 浩志  杏林大学, 医学部, 助手 (50281332)
キーワード人工換気 / 肺損傷 / 多核白血球
研究概要

昨年に引き続き成熟免を用い、気管切開後温生食水を用いて肺洗浄を行いサーファクタント欠乏肺のモデルを作成し、このモデルを従来の人工換気法(CMV)にて換気を行うことにより惹起される肺損傷につき検討した。以前の検討から、同モデルをCMVにて換気するとPaO_2は低下するが、高頻度振動換気(HFO)にて換気するとPaO_2は4時間高値を維持し、CMVに比べ換気終了後の肺洗浄液中の多核白血球(PMN)数が少なく、洗浄液中のTNFαが低値であることからCMVによる肺損傷に顆粒球、TNFαが関与している可能性が示されている。このTNFαが肺胞内に浸潤したPMNにより産生される可能性につき検討した。
基礎実験として、兎の末梢血よりPMNを分離し、LPSにて刺激したところTNFαの産生が認められた。また、抗TNFα抗体を用い蛍光免疫染色を行ったところ、PMNにTNFαが認められたため、PMNがTNFαを産生することが示された。
次にサーファクタント欠乏肺のモデルにて4時問の人工換気(CMV)後の肺洗浄液中の細胞(99%がPMN)を抗TNFα抗体を用い蛍光免疫染色を行ったところ、細胞内に蛍光が認められTNFαの産生を確認した。
以上よりCMVにて換気を行うことにより惹起される肺損傷でTNFαは肺胞内に浸潤したPMNからも産生されていると考えた。
また、本年度には肺損傷の少ない換気法であるHFOでの換気中の流量、一回換気量の測定など基礎的な実験も行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 河野寿夫: "Ventilator Induced lung injury-人工換気により惹起される肺損傷-"日本小児科学会雑誌. 105・12. 1157-1161 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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