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2000 年度 実績報告書

低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病の病態における責任遺伝子の機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11671117
研究機関岡山大学

研究代表者

田中 弘之  岡山大学, 医学部, 助教授 (80231413)

研究分担者 井上 勝  岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (20253023)
清野 佳紀  岡山大学, 医学部, 教授 (80028620)
キーワード家族性低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病 / Phex / Hypマウス / 骨髄移植
研究概要

家族性低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病は著しい低リン血症を主徴とする遺伝性疾患でPhexと呼ばれる膜結合型中性エンドペプチダーゼの機能喪失によって発症する。したがって、この酵素の特性を解析することによって、新規のリン調節系が同定できるであろうとの発想の基に、ヒトにおけるPhex遺伝子の同定と機能解析、モデルマウスであるHypマウスにおけるphexの機能解析を行った。
ヒトにおける解析では新たな変異が同定され、疾患に関連した点変異はPhex遺伝子の両端をコードするエクソンに集中して認められこの領域が機能発現に重要であることが判明した。
一方、マウスにおいては同系のエンドペプチダーゼの阻害剤をマウスに投与することによりphexの阻害剤を探索した所、thiorphanが阻害剤として機能することを確認した。また、本疾患の治療の可能性を探る目的で、Hypマウスに正常マウスの骨髄移植を行った。その結果、(1)正常骨髄を移植することによって、低リン血症が是正されること(2)正常骨髄の生着率に比例し低リン血症の是正、腎のリン輸送担体発現の回復が生じることが明らかとなった。これらの成果は、骨系統疾患の遺伝子治療における遺伝子配送方法としての骨髄移植の可能性を示すのみならず、phexの天然基質が同一細胞から分泌されている可能性を示すものである。
本研究の半ばに、腫瘍性骨軟化症の原因遺伝子がFGF23であるとの報告が為された。現在、FGF23に対する抗体を作成中であり、マウス及びヒトにおける動態を観察し、FGF23がphexの天然基質であるか否かを明らかにし、新規のリン調節系の全貌を明らかにしていく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takako Miyamura: "The effects of bone marrow transplantation on X-linked hypophosphatemic mice."J.Bone and Mineral Research. 15. 1451-1458 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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