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2000 年度 実績報告書

cDNAサブトラクションによるインスリン抵抗性改善薬の作用機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11671118
研究機関山口大学

研究代表者

松谷 朗  山口大学, 医学部, 助教授 (10190464)

キーワードPPARγ / チアゾリジン / 初代培養肝細胞 / DNAチップ / VEGF / インスリン / 2型糖尿病 / サイトカイン
研究概要

GeneChipを用いたチアゾリジン感受性遺伝子の検索
2型糖尿病治療薬であるインスリン抵抗性改善薬チアゾリジンの作用機構を明らかにするため、肝細胞遺伝子発現に対する薬剤の効果を調べることにした。計画当初はサブトラクションによる遺伝子のクローニングを考えていたが、最近DNAチップを用いたより能率的な検討方法が利用可能になったことより、我々もGeneChipを用いた検討に切り替えた。
マウス初代培養肝細胞をロジグリタゾンと新規チアゾリジンであるMCC-555を5及び25μMの濃度で24時間作用させ、コントロールの細胞と共にmRNAを生成した。各々のmRNAを蛍光ラベルしプローブを作成、GeneChipとのハイブリダイズ後にシグナル強度を比較し、チアゾリジンにより発現の変化する遺伝子を探した。
その結果、発現の亢進する遺伝子としてTC20874、TC21818、TC25018、TC26141、TC30984(いずれもTIGRに登録してあるアクセス番号)等の20余りの遺伝子につき発現の亢進を認めた。逆に発現の低下する遺伝子としてはTC14248、TC14302、TC14653、TC14842、TC15141等100余りのものが見つかった。
このようにして見いだした遺伝子について現在、RT-PCRを用いて各遺伝子が薬剤により変化することを確認すると共に、登録データを検索して遺伝子の正体を突き止めているところである。
ヒト2型糖尿病患者におけるチアゾリジンのサイトカイン産生及び単球分化に対する効果
チアゾリジンが単球分化に影響を与えるとの報告がなされ、注目されたが実際に患者に投与されたときの効果についての報告はない。我々は2型糖尿病患者の血糖改善を目的としてチアゾリジンを投与した際、単球分化を表面マーカーを指標に、サイトカインレベルと共に測定した。まだ十分な症例数は集まっていないが、概ね単球分化を抑制する傾向である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Tanizawa Y: "Overexpression of dominant negative hepatocyte nuclear factor (HNF)-la inhibits arginine-induced insulin secretion in MIN6 cells."Diabetologia. 42. 887-891 (1999)

  • [文献書誌] Matsutani A: "Overexpression of human insulinoma PFK2/F2,6DPase in rat primary cultured hepatocytes-a key role of F2,6DP in glucagon effects on hepatic glucose metabolism."Diabetes (supplement1). 48. A1127 (1999)

  • [文献書誌] Emoto M: "Troglitazone treatment increases plasma vascular endotherial growth factor in diabetic patients and its mRNA in 3T3-L1 adipocytes."Diabetes. 50(in press). (2001)

  • [文献書誌] Ohji T: "Diabete Mellitus : Recent Advances for the 21th."Elsvier, Editors : Shichiri M, Shinn SH, Hotta N.. 7 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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