研究課題/領域番号 |
11671120
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研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
石田 俊彦 香川医科大学, 医学部, 助教授 (50159737)
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研究分担者 |
村尾 孝児 香川医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (20291982)
細川 等 香川医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (50229192)
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キーワード | daf2インスリン受容体様遺伝子 / INS-1細胞 / CaM-KIV / CaM-KK / グルコキナーゼプロモーター |
研究概要 |
インスリン受容体とdaf-2遺伝子が存在するラットインスリノーマ細胞株であるINS-1細胞を用いて、グルコース依存性インスリン遺伝子転写亢進の機序を検討した結果、Ca/カルモデュリン依存性タンパク質リン酸化酵素のひとつであるCaMキナーゼIV(CaM-KIV)とCaMキナーゼ活性化キナーゼ(CaM-KK)の存在が明らかにされた。活性型CaM-KIVのみでインスリンプロモーター活性は上昇するが、CaM-KKを共発現させると活性は相乗効果を示した。グルコース刺激はCaM-KIVCaM-KKを活性化させたが、グルコース刺激で上昇したインスリンプロモーター活性はドミナントネガテイブCaM-KIV共発現で有意に抑制された。グルコース刺激によりグルコキナーゼプロモーター活性が増加し、グルコキナーゼ酵素活性も上昇するが、その機序にCaM-KIVCaM-KKカスケードが関与していることを明らかにした。 以上より、CaM-KIV-CaM-KKは、グルコース依存性インスリン遺伝子転写において直接的に遺伝子発現を刺激するだけではなくて、グルコース代謝を司るグルコキナーゼ遺伝子の転写活性および酵素活性の増加を介してインスリン遺伝子発現を調節していることが示された。
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