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2000 年度 実績報告書

糖尿病の新たな発症前,早期診断マーカーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 11671121
研究機関香川医科大学

研究代表者

田港 朝彦  香川医科大学, 医学部, 教授 (90107954)

キーワードCD38 / 自己抗体 / 膵島細胞 / インスリン分泌 / 遺伝子変異
研究概要

我々は,CD38に対する自己抗体が、1型糖尿病モデルであるNODマウスのみならずヒトの2型糖尿病患者184名においても,43名が抗体陽性であり、陽性率は食事療法群,経口剤群,インスリン療法群の順に高率であり,インスリン群で最も低かった。また、抗体陽性者は,糖尿病罹病年数が、短い傾向があり,血中CPR値,尿中CPR排泄量が、陰性者に比べて高い傾向が認められた。自己抗体に対応するCD38抗原のエピトープを探索する目的で、CD38蛋白(抗原)中の二種類ののフラグメントペプチド287-297、241-255を作成し、これらと陽性血清との結合を検討した。フラグメントペプチド287-297はほとんどの陽性血清と反応したが、フラグメント241-255と反応したのは陽性血清の約30%であった。インスリン分泌に及ぼす自己抗体の影響をin vitroで検討したところ、フラグメント287-297反応血清は、グルコース刺激によるインスリン分泌を抑制したのに対して、フラグメント241-255反応血清は、インスリン分泌を促進した。
CD38自己抗体は、新規の膵島に対する自己抗体であり、2型糖尿病においては、インスリン分泌能が保たれている段階において出現していた。CD38自己抗体には、インスリン分泌を抑制するものと、促進するものが認められ、この相違は、CD38分子中のエピトープの違いに基ずく可能性、抗体によっては膵B細胞の機能に影響を与えて、糖尿病の進展に関与する可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Ikegaya N,Yonemura K,Suzuki T,Kato-Ohishi H,Taminato T,Hishida A.: "Impairment of ventilatory response to metabolic acidosis in insulin-dependent diabetic patients with advanced nephropathy."Ren Fail.. 21(5). 495-498 (1999)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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