研究課題/領域番号 |
11671150
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
滝口 伸浩 千葉大学, 医学部, 助手 (00261917)
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研究分担者 |
小田 健司 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (90282483)
安冨 淳 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (30323421)
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キーワード | ヒト型モノクローナル抗体 / 癌関連抗原 / cDNAクローニング / 大腸癌 / AgSK1 / 特異的免疫療法 / 細胞障害性T細胞(CTL) / ペプチドワクチン |
研究概要 |
(1)Adenocarcinoma-restricted antigen : AgSK1-2HTのMolecular Analysis AgSK1-2HTの遺伝子レベルでの解析をさらにすすめ、full length cDNAをクローニングするため、Gene database analysisを行いuncleotide sequenceの検索ではほぼ同一とみなされるクローンが得られた。そこで、このsequenceを参考にしてprimerを設定、PCRを行いそれぞれのfragmentについてPCR direct sequencingを行った。推定されるfull length cDNAのopen reading frameは、387b.p.であり、129個のアミノ酸からなる分子量約13.7KDaのタンパクをコードすると考えられた。この結果は、NCBI Gen Bankに、accession number AF316855: Homo sapiens colon cancer-associated antigen AgSK1-2HT-ECS mRNA, complete cdsとして登録した。 (2)抗癌ヒトモノクローナル抗体の認識する癌抗原ペプチドを用いた腫瘍特異的CTLの誘導 近年SK1抗体を用いて大腸癌細胞株HT29由来の発現cDNAライブラリーをスクリーニングして同定された癌関連抗原ペプチドのアミノ酸配列(20-mer)は、データベースの検索でも未だ報告のない全くあたらしいものであり、かつHLA-A2402分子と最も結合能の高いペプチドモチーフを有する9-merペプチドおよびHLA-A0201分子と結合能の高い10-merペプチドを含むことがわかった。これらのペプチドが癌を特異的に認識して障害するCTLを誘導し、癌特異的免疫治療に応用できれば、日本人の大部分にも適用可能なペプチドワクチンとして非常に期待が大きい。現在我々は、healthy volunteerを中心に、上記のペプチドを用いて、in vitroでCTLを誘導しようと試みており、これが癌細胞株を特異的に障害することが確認されれば、第I相臨床試験を開始していきたいと考えている。
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