研究課題/領域番号 |
11671178
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
久永 倫聖 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (30275341)
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研究分担者 |
澤田 秀智 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (10206021)
中島 祥介 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (00142381)
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キーワード | 肝虚血再灌流障害 / NF-κB / Adeno virus / 遺伝子導入 |
研究概要 |
1)本年度は、ODN遺伝子封入リポゾームを作製し、Wistar ratを用いて心を灌流、摘出後大動脈よりtransfectし、導入効率を検討した。まず、コントロールベクターを作製し、心筋への導入効率をX-Gal染色にて確認した。ベクター投与量、灌流時間等を変えて試行を繰り返したが、発現効率が不良であり、技術的な問題なのか、あるいは心という標的臓器に問題があるのか、解決できないまま時間と労力を費やした。しかし、これ以上の実験継続は困難と判断し、あくまで研究目的は一貫しながらも当初の予定を変更して、標的臓器を肝とする事、また肝への取り込みが良好なAdeno virusをベクターとして用いる事で、新たに実験計画を構築して再スタートした。 2)すなわち、ベクター必要量を軽減するために、実験動物をマウスとし、まず肝虚血再灌流障害モデルを作製して、CMV promoterを用いたAdenovirusにNF-kB decoy ODNを導入し、その導入効率を検討することとした。現在、1X10^9pfuのAd-CMV lacZコントロールベクターを肝虚血48時間前に尾静脈より注入し、X-Gal染色により遺伝子導入効率を検討中である。ベクター投与量、投与時期については文献的報告を詳細に検討しての設定であるが、導入効率の結果によっては、変更の必要があると考える。また、side effectの有無、程度を評価するため、再灌流6時間後の血清AST,ALT値等も測定予定である。
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